鉄瓶(永く使うコツ)
三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。
寒い日が続く今、「はじめて鉄瓶を買おうかな・・」と悩んでいる方に是非読んでいただきたい内容をお伝えします。
【鉄瓶は習慣が大切】です。
ここでは店頭で接客する際によくお話することを具体的に書いていきます。
鉄はサビる
最初にお伝えしますが、鉄瓶の材料は鉄です。
自然界では鉄がサビた状態で存在しているので、鉄がサビること自体は実は当たり前なことです。
そのため多少のサビは気にせず使うことが、とても大切になります。
サビの原因は、鉄瓶がしっかりと乾いていない場合や、長期保保管中に湿気でサビることもあります。
鉄瓶の管理はめんどくさそう・・
上記のとおり、鉄瓶もちょっとサビることがあります。
(私は気にせず使ってしまっていますが・・)
正直にお伝えすると、三保原屋本店のお客様にも
●鉄瓶を長く使い続けている方
●途中で使わなくなった方(サビがひどいまたは、しまい込んでしまった)
と、明確に分かれます。
鉄瓶を長く使い続ける方の共通点
鉄瓶を長く使い続ける方にお話を伺うと、共通点がありました。
それは・・①~③の作業を一連の流れでやってしまうこと。
【①沸かす】
沸かす時間・タイミングを決めている(だいたいは朝起きて沸かす)
【②うつす】
少し煮立てたら、保温ポットにお湯をうつす
(→保温ポットから、飲み物や、料理にお湯を使う。)
【③乾かす】
お湯をうつしたら、蓋をあけて、すぐに乾かす
(お湯を沸かした直後であれば、比較的乾きは早いです。)
この3つの作業を一連の流れでやってしまう習慣をお持ちの方が、長く使い続ける方の共通点だと分かりました。
例えば、朝に白湯を飲む習慣がある方は、この習慣に馴染みやすいそうです。
一方で・・
(a)必要な時にお湯を沸かす
(b)後で乾かそうと思った
という習慣で鉄瓶に接した方は、めんどくさくなって、しまい込んでしまったり、サビさせてしまう傾向にあることが分かりました。(もちろん、この方法でも上手に使い続けている方もいます。)
大雑把にお伝えするなら、、使い続けるコツは
・とにかく使い続けること
・とにかくちゃんと乾かすこと
という2点に限ると思います。
鉄瓶をはじめるおススメのシーズン
鉄瓶の習慣が一番馴染みやすいのは、秋冬のシーズン。
寒く乾燥した早朝は、なにも考えなくても「お湯を沸かそう」と思うので、「何か新しいことをする」ことなく、習慣に取り入れることができます。
3~4ヵ月続けることが出来れば、良いスタートがきれるかなと思います。
なお、我が家では、最後に残る鉄瓶のお湯は、麦茶や冷茶をつくっているピッチャーに継ぎ足しで使っています。
鉄瓶の乾かし方法
鉄瓶の内部をサビさせないポイントは、ちゃんと乾かすかどうかにかかっています。
実は直火にかけることができる鉄製品は、乾かし方がとても簡単。乾かし方に困れば「数十秒、ちょっと直火で温める」ことが出来るからです。
なお、お湯をわかしたばかりの鉄瓶は非常に高温ですので、取り扱いは気をつけて頂ければ幸いです。
(1)お湯を10分~15分ふつふつと煮立てて、その中身をすべて保温ポットにいれます。
(2)蓋をあけておくと、殆どの水分が蒸発をします。
(3)蓋の周りなど、水分が残りやすい場所の蒸発具合を見て、必要であれば数十秒直火にかければ、完全に乾かしきることができます。
なお、鉄瓶は濡れている部分と、乾いている部分が色でハッキリと区別できます。
また、過度な空焚きをする商品ではないので、過度な空焚きはしないでください。
更に、蓋の裏側のフチ・鉄瓶の注ぎ口・鉄瓶の本体のフチ、水分が最後まで残り、サビやすい傾向にあります。
ネットだと正直買いにくい。
お店だと、どこに売っているかも分からない。
そして、探していくと案外種類で迷ってしまうこともあるのが鉄瓶です。
鉄瓶の選び方などについては、別途ご案内したいと思います。
なお、三保原屋本店では鉄瓶を通年で取り扱っています。
重さのある商品ですので、是非一度店頭で商品をご覧になってください。
分からないことがあれば、店頭スタッフまでお声掛けください。
★2023年1月8日追記
サッカー日本代表として2022ワールドカップを戦った田中碧選手もドイツで鉄瓶を愛用していることが報道されました。
鉄分不足の方以外でも、スポーツにおいても効果があるとされる鉄の道具のすごさには驚かされます。
鉄瓶は重く、金額も高価なので是非店頭でご覧ください。