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木のお弁当箱を、永く使うために

なんとなく扱いがめんどくさそうな、木のお弁当箱。

「木のお弁当箱でもウレタン塗装をしているから、使い方が簡単!」
「ウレタン塗装だから、油ものもOK!」
というフレーズで販売されている商品もあります。
が、実は永く道具として使うためにはメンテナンスが必要だったりします。

今回は、お使いいただいている方を不安にさせたいワケではなく・・。
販売側が、ちゃんと説明をした方がいいかなと思うことが多くなり、記載をしました。

今回はタイプ別のメンテナンス方法について。


日々の取扱

なんだかんだ、気になる日々の取扱について、まとめてみます。

一晩中、お水につけないでください。
(ごはんをふやかす程度はOK)

●特に塗装しているものは、必要以上にゴシゴシ洗わなくてもOKです。

●レンジや食器洗浄機、乾燥機、直射日光を避けてください。
(メーカーさんの注意書きを確認してください。)

●もちろん漂白などは避けてください。
洗剤を薄めて洗うことは出来ますが、洗剤のつけ置きなどは避けてください。

●調湿効果があるということは、内部に水分をもっているということ。
濡れたまましまいこむと、カビてしまうことがあります。


ここからが本当のメンテナンスのはなし。
小売店や通販でも、お客様に商品をお渡しするときに、どの程度お伝えができているか・・?と思うことです。

タイプ別メンテナンス

①ウレタンコーティング

大館のメーカーとして最大手の、大館工芸社さんのお弁当箱を使っている方を多くみかけます。
扱いやすいのは事実だと思います。

しかし、ウレタンコーティングも、永続的に続くものではありません。

誤解を恐れずに書くのであれば、
『汚れないことを前提につくられている道具なので、実際に汚れる状態になってしまった場合は、ちゃんとメンテナンスが必要です。』

・力強く洗ったり
・つついたり
すると、ウレタンが薄くなり、そこから黒くなることがあります。
以下の記事を是非、ご参考にしてください。

そして、薄くなったウレタン塗装はメーカーさんにお願いをして、塗り直しができる場合があります。販売店さんにも是非聞いてみてください。

②漆

漆塗りのものも、塗り直しが必要になることがあります。

ただし、どこでも、誰でも塗り直しができるわけではないと思います。

国産のものは生産者さんが少なくなっているのが事実です。
塗り直しにおいても、適切な修理費が必要となります。

職人さんも色々な仕事の合間で修理をしてくれます。
静岡のものを扱う三保原屋では、半年から1年修理にかかることもあります。

③無垢(木のまま)

無垢は一番ごはんの水分を調湿してくれます。
水分を良く吸いますが、汚れや油を吸ってしまうことも。

ある意味では、
汚れることを前提に考えられているので、メンテナンス方法がある
とも言えます。

・お湯で汚れを浮かす
・紙ヤスリで表面を1mm以下で削る
などが具体的な方法です。

※こちらはメーカーさんの指示を良く見ていただく方がいいと思います。

なお、三保原屋には、毎年3月頃に栗久の栗盛さんがご来店くださいます。

最後に

商品を販売していて思うのは、『できれば永く使っていただきたい』ということ。

そのためには、使い手であるお客様にも正しい理解が必要です。

私たちも完璧ではないのですが、、

モノには必ずメリット・デメリットがあります。
良い側面だけを強調してお伝えすることが、必ずしもお客様にとってプラスになるとは限らないと思います。
(生活のモチベーションをあげることは大切ですが。)

良い側面の記載が強すぎると、過度なプロモーションにも見えてしまい、結果的に商品価値を落とす恐れもあると感じることも増えてきました。。

木製品に限らず、洋服や天然素材系の商品についても。
是非お近くの専門店さんなどに永く使うためのポイントを質問してみてください。

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