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【フライパン】長持ちさせる方法

三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。

今回は、テフロン(フッ素)加工のフライパンを長持ちさせるためのNG行為を記載します。

以下、簡易的にフライパンとのみ記載し日本製フライパンの多くを製造するウルシヤマ金属さんのご協力のもと記事にしています。


NG行為

最初にテフロン(フッ素)加工フライパンのコーティングが傷む原因を書いておきます。この順でフライパンの寿命を縮めている可能性があります。

1位:【超高温】空焚き
2位:【ダメージ】食材の長期保管、金属ヘラによるガリガリ
3位:【急冷】アツアツのフライパンをジュー!と冷やす


また、傷みは全体的に一気に出るのではなく、どこかを起点にして、そこから徐々に広がることもあるので、起点をつくらせないことは大切だそうです。

なんでNG行為が定着しているのか・・?

「ガス火」で、「鉄フライパン」しかなかった時代は、
●煙が出るまで余熱(油の精製度も今と違った)
●金属ヘラを使い
●アツアツを、じゅーっと洗う(中華料理屋さんのように・・)
という習慣があったかと思います。

これらは全て、ガス火・鉄フライパンという条件のもとOKな習慣。
この習慣が、現在のテフロン(フッ素)加工フライパンの寿命を短くしているのでは??と、個人的に考えています。


では、各ランキングの詳細です。

1位:【超高温】空焚き


フライパンに表面加工されているテフロン(フッ素)は、約260度で傷むと言われています。
(天ぷらでも油の温度が180度なので、260度は超高温です。)

もともと
●軽くて
●火のまわりが早い
ことがフライパンに求められることから、多くのフライパンの中身は【アルミ】が使われています。

アルミは、熱伝導率が高く、あっという間に熱を伝える特徴があります。

なお、空焚き以外でも、必要以上での強火調理は、フライパン寿命を縮める原因となります。フライパン寿命だけを考えれば、できれば、中火以下での調理をお願いしています。

また、「大きすぎるフライパン」で「ちょっとだけ料理」すると、料理がのっていない部分が実質的に空焚きになるので、注意が必要です。
(大が小を兼ねないケースがあります。)

テフロン(フッ素)の特性

三保原屋店内には2~3万円するホテル仕様のテフロン(フッ素)加工フライパンも取り扱いがありますが、その商品でも超高温には弱いです。

「値段の高いテフロン(フッ素)加工フライパンなら強いの??」
というご質問も多いのですが、超高温に弱いという性質は殆ど変わりません。

もともと、テフロン(フッ素)が、フライパンで使われるために製造されたものではないので、弱点があるのは仕方ないことと、ご理解ください。

どうしても余熱が必要で、温度管理が全然分からない場合は、上の写真のようにお水を張ってから加熱してもいいかなと思います。

2位:【ダメージ】食材の長期保管、金属ヘラによるガリガリ

ここではフライパンがダメージを受けるという意味で「ダメージ」と書いています。

『ダメージ①』

テフロン(フッ素)は樹脂なので、金属などにガリガリされると、どうしてもダメージを受けることがあります。

現在は
●耐摩耗剤などが含まれたフライパンもあります。
●JISの決められた規格で「●万回金属ヘラOK!」という商品もあります。

しかし、
「各ご家庭での、調理温度や利用方法が画一的ではないこと」
「やはり、木のツールや、樹脂のものを使った方が傷がつきにくいこと」
から、100%大丈夫とはいいにくい状態です。
(金属ヘラは鉄フライパンでは問題なく使えます!)

『ダメージ②』

色々な宣伝方法や、利用方法がありますが、基本的にフライパンは「調理道具」であり、「保存容器」ではありません。

長時間(一昼夜を超えて)、食材が入ると、フライパンの素地(多くはアルミ)に、塩分等が浸透し、素地にダメージが出ることがあります。
実は、食材の保存が、フライパンにとってはダメージになることがあるということは知っておいてください。

3位:【急冷】アツアツのフライパンをジュー!と冷やす

これはフライパンからの悲鳴(!)だと思ってください。

「この方が油汚れがよく落ちるから、、わかっているんだけど・・」
という感覚で、アツアツをジューっとする方が多くいらっしゃいます。

これは個人的にはガス火&鉄フライパン時代の習慣なのかなと思っています。

高いフライパンなら・・

三保原屋にいると「安いフライパンに比べて、高いフライパンなら、コーティングが傷まないの??」というお声を伺います。

結論から言えば、そんなことはありません。
変なたとえですが、、高価なパソコンや携帯電話だって使い方を誤れば1日で壊すことができてしまいます。

フライパンも道具なので、フライパンとして想定されている範囲で、使っていただくことが大切です。
その範囲の中で、同じ条件で使って頂ければ、もちろん、コーティングが良い(高い)物の方が理論上は長持ちになります。

大切なのは『価格』ではなく『これは大切に使ってあげよう』という道具への気持ちですし、メーカーさんもそのような想いでつくられています。

テフロン(フッ素)加工のフライパンを特にオススメする方

三保原屋本店では鉄フライパンも販売しています。
鉄フライパンは表面コーティングがないので、非常に耐久性が高いのですが
特に、
・油の摂取を控えなけばならない方
・重い道具を持つことが出来ない方
・手早さ(特に朝の!)を求める方

には、テフロン(フッ素)加工のフライパンをオススメすることがあります。

最後に

三保原屋本店では、海外でつくられたフライパン、日本製のフライパンと取り扱っています。

日本製フライパンを大切に販売している理由は、こちらのnote
お鍋の選び方はこちらのnote
も紹介しています。

三保原屋本店に限らず、お鍋やフライパン選びをする際は、是非お店スタッフさんに相談してみるといいかなと思います。


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