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木のお弁当箱って、なんで高いの?を、バームクーヘンで説明
※今回は、スギ/ヒノキ系の材木についての記載です。
曲げわっぱ(特に国産)を見ると、年輪が真っすぐになっています。
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皆さんもご存じのとおり、木は1年成長するたびに年輪が1本ずつ増えていきます。
そんなグルグルとした年輪を、真っすぐ切り出すと『柾目(まさめ)』と呼ばれますが、これはイメージとしては『木の中トロ』的な存在です。
家庭用品の立ち位置
もともと、家庭用品は単価の低い産業。
同じ木を使う産業でも、建物や高級家具は100万、1000万を超える価格で取引がされます。
家庭用の木製品であれば『建設用の材料』にならなかった小さな材料や、端っこの材料(端材)が使われていることも珍しくありません。
値段の高い材木とは
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材木を扱う業者さん基本的には
「どうやったら高く材木が売れるだろう??」
と考えて商売をします。
材木の高い・安いのイメージは以下のとおりです。
●柾目(まさめ)は小さく切り出せて、無駄になる部分もあるあるので高い。
●板目(いため)は大きく切り出せて、効率よく切り出せるので安い。
(価格を抑えるため以外にも、理由があって、板を接着で合わせている材料も多くあります。)
木の切り出し方
おおきく2つの切り出し方がありますが、切り出し方により価格が変わります。
柾目、板目のそれぞれに特徴があり、それに沿ったつかいかたをされます。
①柾目(まさめ)
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柾目と呼ばれる、木目が平行している材料は少し贅沢使い。
とされおり、価格が高くなる傾向があります。
狂いが少ないなどの特徴もあります。
②板目(いため)
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板目と呼ばれる、木目がビヨビヨと波紋状になっている切り出し方の方が、材木を無駄く使えることが出来ます。
そのため柾目よりも価格を抑えることが出来る傾向があります。
バームクーヘンで実験
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実は丸太を仕入れてきても、全ての木を材料として使えるわけではありません。
家庭用品で多いのは
●中心は硬くて使えない
●外側は緩くて使えない
(外側は若くて、腐りやすいなど)
ことがあります。
そのため、結果的には、「バームクーヘン」のような状態でしか使える部分が無かったりします。また、実際に流通するときは丸太を半分や、1/4にカットしてから流通するようです。
今回はイメージが伝わればいいので、バームクーヘンの形をそのまま使います。
①柾目どり
普通にバームクーヘンを切る方法です。
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何気なく切っていますが、バームクーヘンは柾目で切っている状態。
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この柾目どりされた木材を、曲げわっぱでは利用しています。
そして、この状態が、木を贅沢に切り出している状態になります。
これが「木の中トロ」みたいなイメージです。
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②板目どり
では、この限られたバームクーヘンの断面を、できるだけ効率よく、大きく切り出す方法を考えてみましょう。
普通に切るよりも大きく切るには・・
斜めに刃を入れる必要があります。
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切り口の年輪が、波紋状になりました!
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私も詳しいわけではないのですが、この『板目』の切り方の方が、
・大きく
・無駄なく
材料を切り出すことができるそうです。
↓改めて板目のまな板がこちら。
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板目が悪いとかではなく、板目には、板目のメリットもあります。
現実的な問題
今回は丸いバームクーヘンで実験をしました。
でも実際は
・木が正確な丸ではない
・年輪がいびつ
などなど、様々な問題があり、効率的に材料をとることが難しいのが木の特徴です。
最後に
曲げわっぱは、手間もかかるのですが、材料も『木の中トロ』を使うので価格が高くなる傾向があります。
(更に、木を乾燥させる工程の手間と時間は、多くのお客様が想像するよりも大変です。)
木の道具は、必ず個体差のあるもの。
出会いで買う方が楽しく、できればネットでの購入をオススメしません。
探して購入したものの方が愛着を感じやすく、結果的に長くお使いいただけると思います。
三保原屋では
・木のお弁当箱
・木のまな板
・中華セイロ
・和セイロ
・木のお椀
などなど、多くの木製品を扱っています。
是非、店頭で商品を見て、スタッフにも色々と相談をしてみてください。
先日、伝統工芸士さん(秋田県大館の曲げわっぱ、栗久さん)とインスタライブをしたアーカイブはコチラ。
木のお弁当箱の洗い方、木のおひつの洗い方、和セイロの使い方を説明しています。