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「ゲームに夢中なときだって、生きる道を見つけるチャンス」 工藤 勇一著『麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること』


中3息子が部活を引退して約1ヵ月が過ぎた。
今まで部活をしていた時間を受験勉強にあてるだろうと思っていた。
しかし、勉強時間は変わらない。

増えたのはiPadの時間だ。
名探偵コナンの漫画を読み
フィッシャーズの動画を見て
プロ野球スピリッツのゲームをする。
プロ野球の試合がある日は、スポーツナビの一球速報をチェックする。


食事の時間、お風呂の時間は守れている。
寝る時間も、ちょっと遅くなってきたが、まぁ守れている。

もうちょっと勉強の時間を増やしたらいいなぁと思うと本人に伝えた。
ニヤリと笑うが、そういう気分ではないようだ。

なるべく自分で考えて勉強してほしいが、なかなか叶わない。

そんな時にこの本を読んだ。



宿題も中間期末テストも止めた麹町中学校の工藤校長先生が書かれた本だ。

その中の21章がドンピシャだった。

印象に残った文章

「ゲームに夢中なときだって、生きる道を見つけるチャンス」

私が教師として大事にしてきたのは、子ども自身が、社会に出てから生きる力を見つけることです。
そのために、このゲームに対する「興味」や「集中」を使わない手はありません。
たとえば子どもがゲームに熱中しているときに、こんな質問をぶつけてみるのです。
「このゲームを攻略するために、どんな工夫をしているの?」
すると子どもたちは、自分がしている工夫について嬉々として話し始めるでしょう。

他にも
「このゲームのおもしろいところってどこ?教えて」
「このゲームの作者は、どんなところがおもしろいと思って作ったのかな?」
「どうやったら、このゲームはもっとおもしろくなると思う?」
などと質問すれば、「子どもか自分の考えを言語化する能力」も育まれます。

親は、自分か通ったことのない道にはどうしても不安を感じてしまうものです。
ゲームに熱中する子どもに、不安を覚える気持ちも分かります。
しかし、ゲームでもスポーツでも、熱中できることを持っている子は、自律のスイッチが入るのがスムーズだということも、また事実です。
ゲームを有益な経験にできるかどうかは、親御さんの工夫次第です。
「子どもを管理する」という視点から一歩抜け出せば、子どもを取り巻くあらゆるものが、自律のスイッチを入れる題材になり得るでしょう。
子どもが夢中になるものから、長所を見つけよう 

息子の自律のスイッチ

私はiPadを息子の自律のスイッチにできたらと思う。

ゲームをプレイする時にどんな工夫をしているのか聞いてみた。

プロ野球スピリッツのゲームには、リアルタイム対戦の全国大会があるという。
成績上位のプレイヤーがゲーム実況をYouTubeで流してくれていて、その動画で研究しているそうだ。

漠然とプレイしている訳ではないと初めて知った。


ゲームを話題にして聴く姿勢になってみると、次々と喋ってくれてビックリした。

今まで気づいていなかったが、自分の考えを「言語化」できていた。

ゲームを否定しないで、息子との会話の糸口として、大切にしたいと改めて思った。


勤務先の生徒たちにも、休み時間に話を聴いてみたい。
「情報の科学」の授業では、ゲームのプログラミングにも取り組む予定だ。
ゲームを創る楽しさを味わってほしい。

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