その依頼うけるか、うけないか
中国ではスピード感にあふれた面接を
経験したことがありますが
そういえば一年ほど前に日本でも
即決をせまられた仕事の依頼がありました。
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ある日曜日のお昼に
中国人ガイドの友人から
「今週の土曜日の夜に通訳の仕事が
あるんだけどやってみない?」
というLINEが来ました
友人:知りあいの派遣会社から
仕事の依頼が来たんだけど
僕は住まいが離れているので
代わりにキミを紹介してもいい?とのこと
「詳細は電話できいてね。」
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少しして派遣会社の
中国語なまりの日本語の担当者から
土曜日18時から2時間ほど通訳できますか?と
直接の電話があり
どのような内容かを聞くと
派遣:それは答えられません
派遣:当日に担当者がそちらに行き
お客様とミーティングをします。
始まる1時間前にカフェで
事前打合せをして頂きます。
そのとき内容はご説明します。
いかがですか?
通訳できますか?
さすがに困惑して
内容がわからないと
事前準備もできませんし
正直にいうと自信がありません。
と答えると
派遣:大丈夫だと思います。
「受けてもらえますか?」
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このような依頼は初めてです。
・日にちと時間の指定(ほぼ直前)
・内容は当日まで教えられません
・できますか?(できるでしょ)
まるでミステリーツアー('ω')
で、実際にできるかと言いますと…
事前情報も全くない状態での
いきなり商業(ビジネス)通訳は
私にはできません。(キッパリ)
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最終的にこの案件、
ふってきた中国人ガイドの友人に
「経験になるから絶対にやったほうがいい。」
と言われてお受けしました。
ミステリーツアー… ('ω')
*
しかしその日が近づいてくると
本当に自分にできるのか?と
しだいに恐ろしくなってきます
2日前にやっと
実際に会う担当者と連絡がとれたので
・何人で話すのか
・何に関する話をするのか
・どういう方向性に着地したいのか
それだけを確認すると
図書館に走り
関連する本を読み漁りました。
(全くの前情報なしで通訳は不可能
できたとしても精度は低くなります)
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むかえた当日は緊張しすぎで
記憶がおぼろげにしかありませんが
今回ご縁があるまでは
ほとんど知らなかった業界の
会計システムに関する商談でした
専門性があり
なんとかやり終えたものの
ぜんぜん大丈夫ではなく😢
そのあと数日寝込んでしまいました。
*
後で友人に聞くとこの派遣会社は
そもそも友人の“知り合い”でもなく
(知り合いと聞いたから承諾したのですが)
仕事を引き受けてくれる人を探して
県に登録のある通訳案内士リストから
ひとりひとりに電話をかけていたそうです。
そしてたまたま電話をうけた友人が
私を紹介したとのこと。
中国では割とありがちな
“朋友”(友人)だからと紹介するケースで
私は県の通訳案内士リストに
登録していないにもかかわらず
仕事を受けることとなりました。
これは日本にいながら
中国人のスピード展開に巻き込まれる
そんな一例です。
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最初の中国担当者からの電話では
社名が中国名の中国読みだったので
まったく聞き取れずに
いろんな面で非常に不安でしたが
実は大手企業だったので
経験になるからと勧めてくれた
友人の好意に気付いたのですが
今でも、あの
「受けてもらえますか?」と聞かれた時の
押しの強さを思い出すと少し身震いする
良い経験?となりました。
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聞くところによると
通訳の仕事で
会議通訳、いわゆる
”プロの通訳”の場合
ギリギリになるまで調整が遅れると
例えば前日にポンと
「目を通しておいて」と
数百枚に及ぶ資料を渡される
そんなケースもあるとか
記憶力と瞬発力が求められる
非常にタフな仕事ですよね。
そんな経験談を聞くたびに
敬服してしまいます。
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