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パーソナルトレーナーも”一人前のビジネスマン”を目指す、成長に伴走するためのELEMENTの評価制度とは

通い放題のパーソナルジム 「ELEMENT(エレメント)」。2019年12月のオープン以来、月額39,800円で通い放題のパーソナルジムブランドとして、多くの会員様の「運動の習慣化(※)」定着に向けた体づくりをサポートし、2023年12月には累計会員数は4000人を突破した。 

今回のnoteでは、そんなELEMENTを運営する株式会社MIGRIDS COOである森太一とMIGRIDSの人事コンサルを担当するO氏から、2022年から本格始動した「ELEMENTの評価制度」について語ってもらった。

 ※「週2回以上、1回30分以上、1年以上、運動をしている者」

厚生労働省

インタビュアー澤田(以下 澤田):まず初めにお二人の経歴と役割について教えてください。

森太一(以下 森):私は、新卒で国内証券会社に5年弱勤めた後、金融に関して多くのことを学びました。その後、このスキルを生かしてインバウンドメディアを運営するスタートアップにジョインし、経営を行っていました。経営に足を踏み入れたのはそこからですね。

そこから独立して、スタートアップ企業の上場の支援などを行っていましたが、代表の鈴木から声をかけてもらったことをきっかけに2022年3月からMIGRIDSにてCOOを担っております。今回お話する評価制度は、社内では私が中心となって構築しました。

O氏:私は、国内証券会社勤務後、ベンチャー企業を複数社経験しています。そこでは一貫して人事労務を行っており、人事企画・労務・採用など幅広い業務を行っておりました。

2022年4月頃に、ご縁あって鈴木さんから「社内に採用担当や人事がいないから、サポートしてくれないか」というお話をいただき、森さんと一緒に採用フローや人事制度の構築に着手しました。現在は人事企画として評価制度の改善・運用を行いながら、補助金関連の資料作成や社内で生じた問題解決のサポートをしております。

MIGRIDSの人事コンサルを担当するO氏(イメージ)

ELEMENTの組織文化 - VMVを起点した人材育成

澤田:ELEMENTでは、どのような組織文化があるのですか?

:まず、私たちの組織文化は以下のVMV(Vison・Mission・Value)をもとに設計されています。

またVMVに加え、5つの行動指針も設定されており、これが組織のVisionとMissionを実現するために、組織で大切にすべき価値観を示したものです。私たちの組織文化はこのVMVと行動指針に集約されています。

このVMVと行動指針をもとに、2022年4月に評価制度を導入しました。当時は正社員の数が3名でこれから正社員の採用を強化していこうというタイミングです。導入した背景としては、会社が成長するだけでなく、正社員も一緒に成長していく仕組みを作る必要があり、他業界に転職しても活躍できるような人材を育てたいという思いがあったからです。

COO 森

現在ELEMENTで働いているメンバーはもちろん、フィットネス業界に従事している人の中には、他の業界で活躍してみたいと思う方も多くいると思いますし、そういう気持ちが湧き上がってくることも当然であると思います。そうなったときに、パーソナルトレーナーとしてだけでなく、社会人としての思考やスキルを育ててあげることが会社の使命だと思っています。中には「勝手に成長はしてくれ」といった企業もありますが、ELEMENTでは他業界に転職したとしても、第一線で活躍できる人材を育成しようと決め、メンバーの成長に伴走しています。

澤田:そういった背景があったのですね。人材成長の重要性を感じたきっかけはあるのですか?

森:前職のインバウンドメディアを運営するスタートアップでは、「会社の成長のためには、人材の成長にもきちんとコミットすべき」という文化を持っていました。2週間に一度1on1を実施したり、評価制度があったり、半期に一度面談の機会があるなど人材を成長させるための仕組みがきちんと構築されており、これをELEMENTでも構築したいと思いました。

実際、これを実現するために、我々は多くの時間を使うため結構大変なのですが、しっかりとやり遂げることによって、結果的に代表が思い描いている会社としてのVisionや、世界を実現できるんじゃないかと思います。

2022年より始動した評価制度とは

澤田:今はどのような評価制度が設計されているのですか?

O氏:評価の基準は、各会社によって異なりますが、ELEMENTでは、次のように評価しています。

  1. VisionとMissionに沿ったOKRを設定し、その達成度によって「行動の結果」を評価

  2. 行動指針に合った行動を取っているかを基準に「行動」を評価

評価方法としては、1人につき メイン評価者とサブ評価者を原則1名ずつ設定し、 個人OKR・行動指針・Workskillの3つの軸を基に最終評価を決定します。この評価を6ヶ月タームで行い、最終的に評価会議を経て、評価の最終調整を実施します。

森:こうした仕組みを構築することで、予約率やセッション数などのトレーナーとしての基本的なアウトプットだけでなく、メンバーの「行動」と「行動の結果」を対象にして評価が行えるようになりました。

O氏:またここで大切になってくるのが「OKR(Obejective Key Result)」です。OKRとは経営管理ツールであり、目標設定のフレームワークです。ELEMENTでは、全社の目標として「全社OKR」を毎半期ごとに設定の上、「全社OKR」からブレークダウンした「個人OKR」を個々人で設定しています。この「個人OKR」の達成度合いを「行動の結果」として評価を行っています。

澤田:様々な評価制度がある中でELEMENTではなぜOKRを採用したのですか?

森:MBO(目標管理制度)など、明確な数字を目標にした成果評価では、不確実性の高い新たな市場に挑戦するELEMENTでは臨機応変に目標を変更することがしづらいからです。Objectiveは本人がワクワクする目標になっていることを大切にしており、難易度は「難しいけど実現不可能ではない」レベルで設定するようにしています。

澤田:具体的にどのようなものなのでしょうか?

O氏:OKRは二つの要素で構成されており、1つ目の「Objective」は抽象的な表現でもOK、無理に定量化する必要がないというルールになっています。2つ目の「Key Result」は、「Objectiveが実現できた」と判断することができる定量的な指標を意味します。そのためObjectiveよりも具体的な内容で設定されています。

森:OKRは、自分で目標を立てるということが肝です。これをやることで、なぜトレーナー以外の仕事をするのかの理由付けができるようになりました。また、等級要件として会社が求める人材を定義しているので、メンバーもそれを目指して日々の業務を行ってくれるようになりました。

OKR達成に向けて伴走する「1on1」

澤田:ELEMENTではメンバー全員が1on1を実施していますよね。

森:はい、ELEMENTでは全メンバーが2週に1度必ず上長と1on1を実施するルールになっています。メンバーの成長を促進するための支援が主な目的となっており、OKRの進捗や、業務の悩みや不安などを伝え、それに対し上長はアドバイスやフィードバックを行います。

澤田:1on1で会話する内容は決まっているのですか?

森:はい、フォーマットが用意されており、それに合わせて会話していきます。フォーマットをもとに会話できるだけでなく、フォーマットを活用することで必然的にOKR達成に向けて前進するための整理や動きができるようになっています。

フォーマットの一部を抜粋

こうした機会と仕組みを用意することで、OKRの達成だけでなく、第一線で活躍できる人材として成長できていくと私たちは考えています。

澤田:ここまでご説明いただいた評価制度を設計する上で大切にしたことはありますか?

O氏: 今回ご紹介した評価制度は、ELEMENTを展開する株式会社MIGRIDSとしての評価制度です。MIGRIDSではメディア事業や宿泊事業など幅広い事業を展開していますので、ELEMENT単体で求められるスキルや経験に比べ、より幅広いものが求められますので、それに対応できるように設計しました。

本来パーソナルトレーナーであれば、5段階評価のようなシンプルな評価制度にしたほうが良いかもしれませんが、MIGRIDSが展開するどの事業に行っても活躍できるような評価制度にし、会社の成長に合わせて定期的な運用を行うということを大切にしています。

澤田:こうした評価制度はフィットネス業界では先進的なものだと思います。最後にフィットネス業界に携わる方に向けてメッセージをお願いします。

森:今後ますますフィットネスの重要性が高まり、フィットネス業界はさらに成長していくと考えています。そのため、トレーナーを大切に扱い、育てていく仕組みを作っていかないと、いずれフィットネス業界で従事する人材が足りなくなってしまうのではないでしょうか。

ただでさえ日本の労働人口は減り続けていますので、フィットネス業界全体で優秀な人材を育てる基盤を構築していく必要があると私たちは考えています。フィットネス業界に携わる人材の育成を行うことで、この業界をさらに盛り上げていきたいと思っていますので、ELEMENTではそんな業界をリードできる存在になりたいと思っています。もしこうした評価制度にご興味があればぜひご相談ください!

また、引き続きELEMENTをさらに盛り上げていくための採用やFCオーナー様の募集も強化しております。ご興味を持ってくださる方がいらっしゃったら、ぜひお気軽に採用ページからご連絡ください。

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