GW690メンテ後の試写と使用感
先日購入して、ファインダーユニットをメンテナンスしたGW690、フィルムが現像から戻りましたのでスキャンしてみました。
まずは作例をいくつか。
まず現像後のネガを見た時点で
「あぁコレは大勝利確定」
と感じました。
とにかく精緻な描写で、600dpiでスキャンしたデータだと、2枚目の写真はしめ縄のスジ1本1本をくっきりと見分ける事ができます。
3枚目の奥、観覧車部分を拡大すると、観覧車のスポーク状の箇所やゴンドラの一つ一つもしっかり描写されてます。
とにかく「拡大しても拡大しても破綻しない」と言えるくらい、凄まじい高解像度の写真を撮れます。
近所の和菓子屋さんを移した写真では
この写真から、和菓子屋さんの小さい掲示板部分を拡大しても
営業時間もくっきり読み取れます。
noteに掲載している写真は、noteの仕様に合わせて解像度を落としていますが、スキャンした原本は大体横20000x縦13600ピクセル、単純計算で2億7千万ピクセルの画像になります。
画質に関しては、
・集合写真などで使われるプロの機材、という看板に偽りなし
・1mまでしか寄れないが、風景や遠景を撮るなら中判最強では
・ぜひ低ISO感度のフィルムで、緻密な写真を取るのに使いたい
といったところです。
もちろん寄って品質が下がるということもなく、
こんな具合で、しっかり写してくれます。
じゃあ実際使ってみての感想はというと
まず結論から書くと、
・とにかく軽い(※従来使っているカメラとくらべて)
・コンパクト(※従来使っているカメラと(略))
・扱いが簡単(※従来使ってい(略))
・ピント合わせもし易い(※従来使っ(略))
という具合で、迷いなく「コレは超絶良物」と言い切れます。
これまで6x9のフィルムカメラで使っていたのは、
・Beier Beirax(蛇腹カメラ 目測フォーカス)
・NORCA3 Super(蛇腹カメラ 目測フォーカス)
・Mamiya Universal Press(レンジファインダー)
という3台で、Mamiya Universal Pressはすでに手放しています。
蛇腹カメラ&目測フォーカスだと、やはり精密なピント合わせが難しいという難点があります。
ある程度ピント合わせを容易にするためには、どうしてもF8~F22くらいに絞って撮る事が多かったんですが、それでもやはり寄って撮ることは難しいなと感じるケースが多々有りました。
Mamiya Universal Pressはレンジファインダー、二重像を使ってピント合わせが出来ますが、如何せんとにかく重くてデカくてかさばるのが難点でした。
250mm砲を着けたら余裕で3kg超え。100mmレンズでも2kgを超える重量で、しかも「食べ盛りの男子高校生(ラグビー部)が持っていく弁当箱」くらいのサイズになります。
なので、これまで6x9フォーマットで撮るときには、
「機動性を取るか、精密なピント合わせを取るか」
の二者択一でした。この両者はトレードオフの関係だったワケです。
それが、GW690では
「機動性が高く、かつ精密なピント合わせができるカメラ」
という、僕にとっては非常に都合の良い特性を兼ね備えてくれてます。もうこれは使うしかありません。
また、非常にありがたいことに120フィルムだけでなく220フィルムにも対応しています。
つまり、何も買い足したりしなくても上海GP3、ISO100の220フィルムを使えます。
6x9フォーマットで、なんと16枚撮ることができるという、夢のような機動性を手に入れる事ができます。
実際、上海GP3を使って撮影してみましたが、何の問題もなく16枚撮影出来ています。
モノクロのフィルムでは素晴らしい写りが確認できましたので、これから先はEktarであったり、在庫で残っているPRO160NSなどを使って撮ってみたいところです。