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[忘備録 流体法と火の要素1]

原田伸雄先生率いる舞踏青龍會さんへは、WSに参加なども含めて大変お世話になっていて、私も、原田先生の大ファンの1人である。11月に福岡へ出かけてから、自分の中の原田先生エキスが減っているのを感じ、記憶が完全に薄れちゃう前に、今までの自分の稽古の気づきと共に忘備録を残すことにする。

即興舞踏の真髄と彼がいう流体法の習得には、時間がかかるが、最近、これは、身体を空け渡す訓練でもあるんだなと気づき、たとえ時間が短くとも自分の稽古に取り入れることにしている。それまでは、アイソレーションみたいなスキル習得法の一種と考えていたため、一向に自分がなにをこれで得れるのかよくわからないまま、やっていた。

ここからは、たぶんに私の未熟な解釈が含まれるため、原田先生の意図するものと違う可能性があることを了承の上読んでもらいたい。

原田先生は、身体の動き方(使い方)の要素を地水火天に分類している。これらは全て繋がっていて、地水の要素という他力で動かされるからだ、そこから派生する歩くといった火の要素、そして、最終的には、感情とか、言葉とか、イメージのようなもので動かされる天の身体要素に突入していくのだが、私、実は火以降がよくわかってない。それでも、海牛神楽、空蝉のテオリア、かかしと踊ったが、これらは、はっきり言う。要素でいうと地水だけで踊ったようなものだから、正直、動くと.......?って感じが常にあった。

それで、(まあ、いいか、私は、地水の女だから、身体に嘘ついて動き出すより、いっそ動かねえ〜)と思っていたのだが、最近になって、ようやく火の要素ことがわかってきた気がする。私の地水は、無差別級クラスの体重とあいまって、かなり強力なので、これを動かす上昇の火の力も、半端ない。地水に火の要素を加えると、立つだけでやっとみたいな感じがしてくる。でも、身体的には、これで合ってる感覚がするので、この何年間か地水メインだった私の練習法に、ようやく火の要素まで加わった。

火は、上昇のエネルギーで、稼働ポイントはたぶん胸のあたり。といっても、前面ではなくて、背面に抜け穴があるので、範囲で言うと肩甲骨のあいだあたりから後ろ側の首の付け根あたりだろうか。ここを地水の重力エネルギーが反発して抜け、浮力へ転ずる。だから動くには、地水エネルギーよりも大きな火のエネルギーが必要で、私は、このエネルギーを引っ張り出すことができずにいたため、とりあえず、今までは無理に(と言うか、普通に)踊ってきた。人間、別に、テキトウにも踊れる。ただ、踊れるが、空間は動かない。こういう時の踊りは、何か、人の体だけが、パタパタ動いてる感じがする。私は、人間の身体の形や機能の良し悪しや、その能力にクローズアップされた踊りがしたいわけではない。人の身体を脱ぎ捨てて、常に動かされる身体を目指したいのである。なんか、まだまだ書き足りないので、次回へ続く。

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