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94分のノルウェー旅へ【映画】SONG OF EARTH(2024)

フィヨルドにぽっかりと包まれてきました。

というのも、
夫の提案で「この映画が観たい」とリクエストがあったため。
私も北欧は大好きなので、一つ返事で出かけました。

内容はドキュメンタリー。

舞台はノルウェー西部の山岳地帯オルダーレン。
主人公は、ドキュメンタリー作家を娘にもつ老夫婦。

私は自然音を音楽として捉えたことがなかったので、映画を観ている最中に
聴こえてくる自然音を音楽(歌)として聴くことに新鮮な驚きを感じました。

印象に残っている風景は、フィヨルドと氷です。
自然音は時としてとても恐ろしいです。例えば雷とか。
映画の中ではフィヨルドが落下するものすごい音や、氷の軋む音がリアルに聴こえてくるのですが、私にとってそれは音楽というよりも畏怖さえ感じられる地球の声のように思えました。そうか、だから歌に繋がるんですね!

穏やかに川が流れる場面では、水の泡音が音楽に聴こえてきて
とても不思議な気持ちになりました。
ちょっとくすぐったいような、かわいらしい音色に感じられて
日本の川の中で音を聴いたら、同じように聴こえるのか試してみたくなりました。

都会に住んでいると絶対に出会えない、地球の別世界。
自然の中に、人が住まわせていただくというような感覚。
自分の周りには人の気配がまるでない。
そういう空気感の中にポンっと自分が置かれたら、最初はきっととても怖さを感じてしまうような気がします。
それは多分、その場に自分がいても、何もできないからなんだろうな。

オルダーレンの老夫婦は、厳しい自然の中でも幸せを感じながら生きていく術を知っている。逞しい。
一年に一度は、Wi-Fiが繋がらない。近くにコンビニやネオンもない。
人よりも動植物の方が周囲にたくさんいる…そんな空間に身を置きたい。
今年の夏は四万十川上流のバンガローに泊まって、まさにそれを味わったのですが楽しいというよりかは先に怖さを感じてました。
自分のちっぽけさがひしひしと身に沁みた私です。
でもそれはとても刺激的で、眠っている野生を呼び起こされるような…本当に目覚めたわけではないけど、誰もが自然の中で生きていく術を本当は知っているんじゃないかと信じたくなりました。

↑2024.2 長野にて↑

映画館を出ると都会のど真ん中で、さっきまでフィヨルドに包まれていたのに
いきなりテレポーテーションさせられたか!?ぐらいの衝撃を受けながら現実に戻りました。

人間ってちっぽけなのに、全能になったようなつもりになってる。
私もそうなんです。恥ずかしい。
だからせめて、自然を感じる心をずっと大切にしていたい。
小さなことでも、地球や自然を守る行動をしていたい。

折に触れて
たったひとりぽっちで自然に囲まれている自分
っていう感覚を思い出しながら、生きていたいな。

☆大好きなメッツァビレッジでSONG OF EARTHの記事があったのでシェア!☆

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