共感疲労って知ってますかー医療介護専門職の方へー
最近、私が知った言葉に「共感疲労」という言葉があります。
文字通り共感→疲労という流れが存在するということです。
私はその言葉を『コンパッション』という本の中で知りました。
「コンパッション」とは何か
「コンパッション」は最近よく耳にすることが多くなった「マインドフルネス」と一緒にセットで語られる言葉で、簡単に言うと「慈悲」や「思いやり」といった意味です。
ケアをする専門職の方の多くは、「共感」や「思いやり」の心を持った人は多く存在すると思います。
ただ、その2つには大きな隔たりができる場合がある、ということがこの本で書かれています。
「共感疲労」になると、どうなるのか
作者の方の表現をお借りすると、共感しすぎると「共感疲労」に陥り、気づいたらその「崖」を超えてしまうそうです。
分かりやすい例だと、良かれと思ってやる行為は「共感」を超えて「大きなお世話」になることがあります。(本書では病的な利他性といっています)。これは共感疲労の一例だそうです。
他にも回避行動や麻痺など、いろいろな反応があります。(下記図参照)
「共感疲労」って悪いことなの?
一つ注意したいのは、「共感疲労」は悪いことではないということ。
「共感疲労」に気づくことができれば、それは「コンパッション(思いやり)」に変化させることが可能です。なので「大きなお世話」でない、いいケアにつなげることができるのです。
なのでこの「気づき」がとても大切です。(気づくだけでもOKです)
今回の内容について読書会をしたのでその内容も参考までに。
より詳しく知りたい方にもおすすめです。
「共感疲労」に対処する方法とは
実は本の中には陥りがちな「共感」しすぎの状態にならないための対処方法も書いてあります。(本書には共感を育む方法として取り上げられていますが、共感疲労に気づくこともできる方法です)
その一つに「ボディスキャン瞑想」があります。
これは個人的には対人援助職以外にも「人の話を聞く」ことが必要な方にはおすすめです。
ケアする上で、常に人のことを考えていると自分のことは疎かになりがち、ということは本当によくあるということだと思います。
この本を通じて、自分の状態を知るということがケアをする上で重要ということがよく分かりました。
あれ?と思ったら、一旦自分の体の声を聞いてみることが大切で、メンタルにおけるセルフケアは今後大切になっていくと思いました。
もっと内容を知りたい方は是非、本も読んでみてください。詳しい内容やボディスキャン瞑想以外にも共感性を高める方法が載っています。
本には、たくさんの医療資源が少ない地域での医療活動でどのようなことがあって、コンパッションがどのように支援者の中で作用したのか事例も掲載されています。
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