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詩: ふたりめ

 
ぴったりひとりに合っていた
ピントがぼやけて
ふたりのあいだを揺れる
それから夫がいて
私がいて
緊密だった三角が
あいまいな四角になる

私たちの子供 から
私たちの子供たち になって
ふと気がつくと
よその子も少し可愛くなる
子供 から
子供たち になると
ひとりが見えにくくなって
みんなが見えてくる
目が開かれていくような

ひとりの頃と同じように
ふたりをひとりずつ見ることと
ふたりをふたりとしてみること
その両方ができたら
四角はかなり
しっかりした四角だと思う
 

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みえる
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