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悲しいことなんて何もない
おはこんばんにちは、つばめです。
突然ですが、皆さんは "人の死" についてどの様に考えますか?
施設での看取り
私は福祉施設で、働き出し7年程経ちます。
以前は人の死は、悲しいものだと思っていました。
現に施設に勤めだして、最初に利用者の死を迎えた時は複雑な気持ちでした。前日に初めて笑顔を見せてくれた利用者が、次の日には亡くなっていたんですから。
それから沢山の方との "死" に直面してきました。
その度にその利用者のことを、思い出すことはありますが、同じ業界の方なら理解してもらえると思いますが、そこにも "慣" れが生じてきた部分もあります。
そんな中、私はフッと以前に観た、ある映画を思い出しました。
映画のワンシーン
黒澤明 監督の映画「夢」で、こんなワンシーンがありました。
旅人が、ある村を訪れます。
そこでは盛大なお祭りが行われていました。
旅人は、村の人に「今日は何のお祭りですか?」とたずねると、
村人は「村の1人が死んだんじゃ」と言います。
旅人は「人が死んだのに、なんでお祭りをしてるんですか?」たずねると、
村人は「その人はこの世を全うして死んだんじゃ、そしてあの世にいったんだから、こんなめでたいことないじゃろう」と言います。
私はこの映画のワンシーンを観た時から、人の死は悲しいことではない、と思うようになってきました。
人の死はこの世から肉体は無くなりますが、魂がこの世からあの世に行くだけ、いずれ私たちもあの世に行きます。
そこでは先に行った人達とも、会うことになると思います。
桜の咲くころ
なぜか季節の変わり目に、亡くなる方は多いです。
ちょうどその頃は、お彼岸があり特に春先には桜が咲きます。
私の尊敬する叔母も2年前、毎年一緒に観に行っていた醍醐桜が満開の日に亡くなりました。
桜が咲くころには、叔母のことを思い出します。
お彼岸の頃に亡くなる方は、そうやって思い出してもらえます。
それって得を積んで生きた方への、ささやかな贈り物なんですかね。
去年は外に出れなかったですが、今年は醍醐桜を観に行きます。
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