建物さんぽ#2 「奥多摩」工場と秘境駅でクラフトビール
趣味:建物探訪&散歩、「古い建物を見ながらコーヒーを飲みたい」が口癖の私が各地の建物を巡った記録をまとめていきます。
今回は、現実逃避で行った奥多摩周辺です。
もう無理、そうだ奥多摩行こう
一昨年冬、年末の仕事や家事のドタバタからストレスマックスで、どこか知らない遠くへ行きたい…!と発狂した私。
そして、なぜか思いついたのは奥多摩。調べればいい感じの工場やら、古民家のビールカフェもあるらしい。最高ではないか…!
ということで、極寒のある日、奥多摩へ向かった。
オフシーズンなので、都内からの電車は奥多摩に向かうにつれてひとりひとり減っていき、結局車内には誰もいない。
静かな旅の始まりとなった。
駅からもうこの壮観ですよ。ストレスが吹き飛ぶ…
少し歩くとまた違う表情が見えてくる。
奥多摩の町にはレトロな街灯や看板建築など立ち止まってしまう風景ばかり。
駅周辺の散策だけでも1日使えそうなくらい。
奥多摩のクラフトビールがおいしくて
散策の後、駅から徒歩数分のとこにあるブルーパブへ。奥多摩で醸造されたオリジナルのクラフトビールを楽しめるお店。
古民家を改修した建物が心地よく、そして何よりビールが美味しい。いろんな種類が揃っていて、どれを飲もうか迷うこと迷うこと…。
それまでビールは少し苦手だったのだが、どのビールも美味しくて目から鱗がぼろぼろ落ちた。
まるでスノードームの中にいるような
ビールで身体をあたためたあとは、奥多摩駅から隣駅まで歩く。約2kmの道のり。
写真だといい天気なのだけど、途中なんと突然雪が降ってきた。目の前真っ白くなるくらいの粉雪が…。
視界を遮る雪の向こうに、山の緑や川の流れ。耳が痛くなるくらいの静寂。
スノードームの中にいるような、不思議な気持ち。
しんと頬を打つ真冬の冷気。
普段の暮らしだったら絶対に出会わなかったであろう光景に、しばらく立ったままぼんやりしてしまった。
夕暮れの秘境駅、現実逃避の旅の終わり
途中、雪宿りに足湯やハンバーグの美味しいお店に立ち寄りつつ、夕暮れ前に白丸駅に到着。東京都の駅の中で1日の乗降客数が少ないそうで、山中にあるいわゆる秘境駅である。
白いドームと奥のトンネル、線路のカーブのたたずまい…圧倒的によさしかない!
帰りの電車に乗る頃には、抱えていたもやもややイライラもどこかに消えて、心地いい疲労感が残っていた。
冷えた身体で暖かな電車の座席に座ると、眠気が押し寄せ穏やかな気持ちでうとうと…。
よい建物あり、おいしい食べ物あり、自然あり。その日以来、奥多摩は私のオアシスになった。もっともっと楽しいところがありそうなので、また行きたいとあれこれ目論んでいる。
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