ケンブリッジ大学での面接
Hello, みろろんです。
タイトルはちょっと誤解を与えるものかもしれません。ここでは学生の面接ではなくて、仕事の面接です。(職員として。しかも20年ほど前の話です)
私が応募したのは、Teaching technicianという学部生の実験の準備などをする仕事でした。
この経過は前回に書いた通りです。(なぜ仕事を探したのかも)
ハズはまあ受からないだろうけど、練習だと思って臨めと行っていたので気軽に行くことにした私。一応日本から持ってきていたスーツで。
ケンブリッジ大学はイギリスの中でもちょっと変わった大学です。オックスフォード大学とよく一緒にされたりしますが、ライバルというだけでなく、仕組みがとても似ています。ハリーポッターのような世界が現在もあります。
まず学生はカレッジというところに所属し、そこには学部など関係なく基本的には寮で生活します。イギリスの大学ではあまり偏差値がないのですが、もちろん競争は存在します。ケンブリッジ大学の中にたくさんのカレッジがあり、志願する時にカレッジごとに申し込みます。カレッジごとに部活動なども行われ、対抗戦があります。といっても例えば女子のみが所属できるカレッジなどもあるため、なんでもかんでも競うわけではないのですが。
カレッジの生徒は昼間は学部、学科ごとの建物で学びます。私が面接に行くのは化学科の独立した建物です。したがって、いろいろなカレッジの学生の集合体です。しかし成績を書くときなども何々カレッジの誰誰さん・・という風に常にカレッジの名前が付きまといます。
まずは受付。名前を言うと待つように言われました。そこに来たのが年配の女性。一緒に部屋に入るともう一人男性がいました。
さて、何から聞かれるのかな・・と思ったら、
「給料のグレードはどこがいい?」
???
面接に来た人にどのくらい欲しいか、って聞くものなの??
さすがに一番上がほしい!とは言えず、日本人らしく
「どれでもいいです・・」
と答えた私。
あとは日本と同様、志望動機などをきかれましたが、終始アットホームな感じで終わりました。次に実際の職場になるPart1A labに連れていかれました。
ケンブリッジ大学のNatural Scienceは他の(イギリスの)大学と違い、通常3年コース(学士)のところ4年間で卒業コース。1年生から順にPart1A、PartIIA、PartIIB PartIIIと分かれており、別々の実験室があります。Part1AはNatural Scienceの学生のほとんどが履修するため、90人ほどが一度に入れるくらいの実験室で日によって違う学生が実験しに来ます。大学なのに古いためか実験台が木製で、一人一人に与えられる実験器具ロッカーも木製。(当時)
私は世界有数の大学なのに、古い実験室だな、と思いましたが、それは1年生のみ。2年生以上は新しい実験室でした。
その隣に準備室があり2人のスタッフがいました。年配の男性が実験室に連れて行ってくれいろいろと説明してくれましたが、突然、
「今日はetherをたくさん使ったので補充しないといけないんだよ。そういう仕事だけど大丈夫?」
はい?ここでEther(イーサー)がわからない・・・。
「Etherって何ですか?」(私)
「え?ether知らないの?本当に化学できるの?」
と試薬瓶を持ってきてくれましたが、つづりをみても分からない・・・。
私はふたを開けてにおいをかがせてもらいました。
「あ、エーテル? もちろん知ってます!」
自分が大学生の時にいかに英語を読んでいないかですよね。基本的な単語を知らない私。
実は私は面接は面接室で行ったところまで、だと思っていたので気楽に話していたのですが、そこでもチェックされていたようです。(当たり前?!)
しかしこんな私が採用されたのでした。
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