詩 うつろう
軒先のか細い雨音を
受け止めるのは紫陽花
鮮やかな色があるうちに
ひと枝切り取ろうとしては
憂いを帯びた空が探しはしまいかと
手を止める
盛りを過ぎて幾分褪せた色ほど
紅掛けの名に近づくとは
おかしなものだと
つくづくおかしなものだと
差し出した
まだ白い手の平を濡らす雨粒に
首を振る
*
二年前、土曜絵画で描いた絵に紫陽花を添えて140字小説を書いていました。諸々連想を繋げた自作を並べてみます。
同じ時に詠んだ短歌と最近の俳句です。
また、上記の詩もこれの流れで書いたものです。
詩にも書いた紅掛けには紅掛け空、紅掛け花、紅掛け藤等の色があります。
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