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君を待ってる 《Base Ball Bear short hair PV 聖地巡礼の旅》後編
前回のあらすじ。
ベボベのPVと同じ世界を味わいたい一心で、岩手から千葉の九十九里浜へ、遥々たどり着いた筆者。
近所の親切な方に、砂浜へ行ってみるよう教えてもらう。そこで見た景色とは、、、。
言われた通り真っ直ぐ進むと、そこに広がるのは、水平線。
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ベボベの『不思議な夜』で、朝焼けを『青と紅茶色が混ざり合う』といった表現をしているが、まさにこれ。いや、この時点で夕方なのだが、はっきりオレンジとも言えない、柔らかいオレンジ色が水色と重なっている。
秋ということもあり、海に人は少なかった。この景色を、独り占めした気持ちになる。
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無心で写真を撮っていると、夕焼けが濃さを増す。
どこを切り取っても、美しかった。
こんな景色、毎日でも眺めたいと思った。
まるで、ベボベのライブに、初めて参戦した気持ちのようだ。
狭いライブハウスにで、初めて、こいちゃん、関根さん、堀くん、将平を直近で見たとき、思わず涙が出た。
そして、その初対面がピークになることはもちろんなく、ずっとずっと、興奮が収まることはなかった。
こいちゃんのMCの面白さは有名だが、堀くんのと掛け合いも終始微笑ましかった。
観客席が前の方であったため、関根さんのベースを触れることができた。関根さんがベースを傾けて触らせてくれた!ファンサービス!
中々声を発することのない将平の声を聞けたのも、レアな体験だ。こいちゃんが、何かありますか?という振りに対し、いや、特に、、、とだいぶあっさりした返答であるにも関わらず、観客はひゃー!っと黄色い声が上がった。それほど寡黙なのにダンス湯浅将平でキレキレでノリノリの姿を見せてくれるのだから、将平って不思議な人間だよな。
もちろん、short hairも演奏してくれた。
この曲でベボベを知った。初めて、バンドに夢中になった。
高校を卒業し、もっとライブに行くぞ!と意気込んでいた中の、突然の将平の脱退。事態が飲み込めなかった。
ベボベは現在も活動を続けている。
あのとき、解散という選択肢も出ただろう。
しかし、今もこうして、凄まじい進化を遂げながら、次々と作品を生み出している。
たくさん失う 花も枯れてゆく
それでも僕は 君を待ってる
この歌詞に、重みを感じる。
将平は、戻るのだろうか。
戻らなくとも、私の中で、ベボベのメンバーの中で、将平のギターの音は今でも生きている。
何故だろう 君のことだけ
浮かぶのは君のことだけ
short hairには、恋、好き、といったワードは出てこない。
しかし、この歌詞で、相手への強い想いが伝わる。
僕のことだけ考えていたい。しかし、君のことをずっと考えてしまう。
切ない感情が、夏の爽やかな空気と相まって、ベボベらしい恋愛ソングになっている。(誕生秘話として、恋愛ソングとして作っていないとか。しかし、これは、恋愛ソングに認定していいだろう。この曲に救われた恋する人間は多く存在するはず)
従来のベボベ感満載の、檸檬、夏、黒い髪、、、のような歌詞が入っていないのも見どころ。ここから、ベボベの路線が変わってきたように思う。
これを変化と言わず、進化と呼んでいる。
いつの時代も、私たちに寄り添う、しかし自分たちらしさも忘れない作品を生み出す彼らの変化を、変わらず見ていたいよ。
この旅に行けてよかった。
九十九里浜の美しい景色に出会えたのは、間違いなくベボベに出会えたからだ。
こんな出会いは、何度だってしたい。