【旅行】ここは行くべき!魅惑のチュニジア①
イタリアのつま先を辿った先にあるアフリカ大陸の国。そこはかつてカルタゴと呼ばれ、最強将軍ハンニバルを生んだ国であり、イスラム文化と古代ローマ遺跡とほんのりヨーロッパの薫りもする、様々な顔を持つチュニジア。
旅人をきっと満足させてくれる、そんなチュニジアの魅力をお伝えします!
首都チュニスとローマ遺跡
まず降り立つのは首都チュニス。メインストリートは並木道にオープンカフェがあってヨーロッパの雰囲気、だけど少し行けば小さな露店が所狭しとひしめき合う旧市街=メディナが見える。世界遺産チュニス旧市街だ。お土産物から洋服、雑貨、香辛料などありとあらゆるものが揃う。気の向くままに迷い込めば、もうそこはアラブの世界。いやがおうにもこの先のチュニジア旅の期待が高まってくる。
翌日はローマ遺跡であるザグーアン水道橋、と世界遺産ドゥッガへ。
132キロも離れた地へ水を運ぶ水道橋。そして神殿や浴場、劇場などイタリアでも多く見られるローマ遺跡の数々。広大な領地を治めていたローマ帝国、それから考えればここはそこまでローマと離れていないかも知れないけど、海を渡ったアフリカ大陸で見る遺跡はまた格別。かつての大帝国の繁栄を垣間見れた気がします。
世界遺産ケルアン
続いて、こちらも世界遺産となっているケルアンへ。ここはイスラム教第四の都市で、メッカ・メディナ・エルサレムに次ぐ聖都。
イスラム教には五つの戒律があり、そのうち一つがメッカへの巡礼となっている。でもここケルアンに7回くれば、メッカ1回分の巡礼と同等になるらしい。どんな宗教でもそうだけど、そういう実用性を伴ったルールがあるのが面白い。
街にはたくさんのモスクがあるが、何と言ってもグランド・モスク。北アフリカ最古のモスクで、そこで使われている石材はローマ遺跡から運ばれたものらしく、コリント式円柱があったりユニーク。
7世紀の建立というから、日本では飛鳥時代。その時代の建物ということだけでもすごいけど、それより遥かに古い遺跡の石材を使っているこの建築物が現役で使われていることにも驚かされます。
続いて見たシディ・サハブ霊廟は、イスラム教創唱者ムハンマドの同士アブ・サマエル・ベラウィを祀っているところ。ここはとにかく装飾が素晴らしい。回廊一面に描かれたイスラム文様や透し彫りが美しく、目を見張ります。
イスラム教の文化
イスラム教というと、盲信的で同じものを信じないと攻撃をしてくるイメージがあったりもしましたが、あれはいわゆる宗教の解釈の違いによる派閥のひとつ。本来イスラム教は寛容な宗教とも言われます。
モスクなどのお祈りの場は男女別だし、豚肉料理もない、街中のカフェは女性は入れない。女性は頭にスカーフを巻いたり、体の線が出ないようローブを巻きつけている。ラマダンもあるから、その時期に旅行に行くと現地人ドライバーは運転が荒くなるとか(笑)
それでもここチュニジアはだいぶ戒律が緩いらしく、お酒は観光客向けのお店にはあるし、女性でも私たちと同じようなシャツにジーパン、と言う格好の人もいる。場所によってはカフェでデートもできます。
宗教によって言動が制限されることは、日本ではほとんど経験のないことなので、実際に目で見て感じることができて、それだけでもとてもいい経験だったな、と思います。
さて、チュニジアはイスラム文化だけの国ではありません。
まるで異世界のような大自然が、また違うチュニジアの顔を見せてくれました。