マーチャンダイザー的LESS IS MORE
こんにちは。ファッションコンサルタントのmicoです。
初っ端からタイトルと矛盾していてすみません。直近まで10年以上ファッションブランドでマーチャンダイザー(*長いのでMDと呼びます)をしていたので、たまにMD micoが登場します。
蔦屋書店にて
そして、私の好きな推しの話。(カオス😅)
私の大好きなSixTONESの松村北斗くんは、来月に主演映画を控えている上、昨日から連ドラも始まり大忙しで、SixTONESとしてもアルバムを出したりととても露出が多い毎日です。
そして、連日のように彼が載った雑誌が発売になっています。特に今週は複数の女性誌や映画誌の単独表紙も飾っていて、ファンとしてはもう楽しみで仕方がないタイミング。昨日、A4サイズの厚手のエコバッグを持って、意気揚々と蔦屋書店にお迎えに(=買いに)に行きました。
彼が載っている最新の雑誌は数十冊はありました。売れてる&推されてるなあ🥰でも予算的にも部屋のスペース的にも全部買うわけにはいかないので、全種制覇したい気持ちをぐっと抑えて、選別作業に入ります。
片っ端から内容を確認すること小一時間。
選べない!!!!!!
雑誌Aの方がページ数は多いけど、ビジュアルは雑誌Bの方が好き。いや雑誌Cはグループでも載っているから買いかな?雑誌Dのインタビューはエモいから手元に残したい。雑誌Eは女性誌だから仕事にも役立つかあ。来週発売の雑誌EとGも見てから決めようか、、、
結局、私は迷いに迷って選べず、空のA4布バッグを持ち帰りました😂
ここで思い出したのです。マーチャンダイザーの合言葉ともいうべき、
LESS IS MORE
というフレーズを。
美学としてのLESS IS MORE
もともとLESS IS MOREは古くからあるフレーズのようですが、20世紀のモダニズム建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエの言葉として有名です。
「より少ないことは、より豊かである」
画像出典:Knoll japan
シンプルなデザインを追求することで、美しく豊かな空間が生まれる、ということで、これはデザインの分野だけにとどまらず、少ないものの生活で豊かに暮らすミニマルライフの概念にもなっています。
MDのLESS IS MORE
マーチャンダイジングでは少し違ったニュアンスで、少ないもので最大の効果を得るという解釈です。
売上を伸ばすための戦略の一つで、商品の品揃えはできるだけ絞り、売上を最大化する、つまり、選択と集中のような概念です。
ただやみくもに品数を少なくすれば良いのではなく、全体が魅力的に見えるような品数を保ちながら、無駄な商品を削り(店舗がある場合はスペースが埋まる最適量)その分売りたいアイテムに投資し、売筋アイテムを作っていく、メリハリをつけた計画をします。
これは予算の配分でもメリットがありますが、お客様にとってもメリットがあります。なぜなら、品数が多すぎたり、似たようなものがあったりすると、お客様は迷ってほしいものを購入できなくなってしまうからです。もちろんたくさんの品数の中から選びたい!という方もいますが、大体の方はブランドのおすすめや、人気がある上位のアイテムの数種類から選びたいのです。
MDは売上を作ることが一番の使命ですが、お客様が気に入るアイテムをスムーズに選びやすいような品揃えをすることも大切なのです。
今日、本屋で北斗君の雑誌を選びきれず、むなしく帰路についてこのフレーズを思い出しました😂(でも雑誌の発売は統括するMDがいるわけではないから仕方ないんですけどね)
クローゼットのLESS IS MORE
この状況、みなさんも朝の洋服選びでありませんか?
クローゼットに服はたくさんあるけれど、着る服(着たい服)がなくて悩む。
選択肢が多いと、選べないんです。だからこそ今断捨離がブームになったり、ファッションコンサルティングでもクローゼット診断のニーズがあるのもしれませんね。モノや頭の中を整理すると、選ぶのがスムーズになります。ミニマリストや着回しコーデ術が支持されているのも納得です。
でも、、、私はミニマリスト的な考え方に共感しつつも、物を買ったりするワクワクや、お気に入りの物を所有しておきたい欲が上回ってしまうタイプです。個人的には、クローゼットのLESS IS MOREはほどほどにという感じかな。例えば10着しか服を持たないなんて、つまらない!
明日も朝、クローゼットの前で悩むことでしょう。それもまたファッションの楽しさ😊
そして頭を整理して、蔦屋書店リベンジです!!
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