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今日(4/29)の日経新聞記事が興味深い: 【スーパー×マニア】、【DX×ズボラ】で何が生まれるか
今日の日経新聞の記事の中に非常に興味深い記事が2つありましたので紹介します。
その前に、簡単にマーケティングの変遷のお話をします。
1. マーケティングの変遷
アメリカの経営学者のフィリップ・コトラーは、マーケティングの変遷を以下の図のように説明しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1651203339159-DWf0OweQ4g.jpg?width=1200)
1-1)マーケティング4.0
詳細は、別の機会に投稿しますが、2010年代以降を、マーケティング4.0と位置づけ、「自己実現」の時代と命名しています。
それは、企業にとって、「如何に顧客と繋がって行くか」を重視するマーケティングが必要な時代だというのです。
1-2)マーケティング2.0
しかしながら、本日紹介する日経新聞の記事は、1980年代までに栄えたマーケティング2.0「顧客志向」の時代を彷彿させるような事例です。
この時代は、顧客視点で商品のポジショニングを考えるマーケティングです。
何はともあれ、今日の日経新聞の2つの記事を読んでみて下さい。
2. スーパーとマニアが合体すると
◆[ヒットのクスリ]スーパー「サミット検定」 マニアな設問、笑い呼ぶ【日本経済新聞2022.4.29朝刊】
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まずは、記事の内容を簡単に紹介します。
最近、「オタク」的な趣味嗜好が日常化しているが、首都圏で約120店を展開するスーパーのサミットがそこに目を付けたようです。
今年3月、突然店内に「第1回サミット検定」と題した問題・解答用紙を置いたとのこと。
その内容が非常に破天荒でマニアック。
例えば、
⦿『桜木町コレットマーレ店』店長と、『コルモピア 五反野店』店長、共通する趣味は次のうちどれか?
⦿右のある人物の後頭部に貼られている絆創膏の位置として正しいものは次のうちどれか?
3月10日はサミットの日で、サミットを知ってもらうために一方的に発信しても伝わらないので検定に決めたようです。
81点以上なら1級で、2級、3級にも認定証を届けるとのこと。
受験者数は5,000名を超え、満点の「サミットマイスター」は、500人を超えているようです。
これが、今後、どのようにサミットの業績に影響を及ぼすかはまだ、未知数ですが、日本を明るくする非常に面白い企画だと思いました。
マーケティング2.0の観点からは、日常化する「オタク」的な趣味嗜好を持った人へのサービス提供に当たるのかなと考えます。
また、マーケティング4.0の観点からは、「サミットという話題」に関して、お客様と繋がって行く手段となっているのではないでしょうか。
少なくとも、この企画を行ったことで、顧客が離れていくということはないと思います。
一方、熱烈なファンを獲得できるとともに、話題性が非常に多い企画になっています。
本来、マーケティング4.0は、webを通じたマーケティングを前提にしていますが、スーパーは、顧客の多くが来店するので、webを通さずとも、マーケティング4.0的なことができることが非常に興味深いです。
3.DXとズボラが合体すると
◆ビデオ会議、パジャマでOK AIのエンボディーミー「仕事モード」に自動修正【日本経済新聞2022.4.29朝刊】
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AI開発のエンボディーミーが、ビデオ会議に映る自分の姿を、身なりを整えた「仕事モード」に自動で変身させる技術を開発したとのこと。
例えば、パジャマ姿でノーメークでも、ビデオ会議の画面越しに見えるのは服装を着替え、バッチリ化粧をした「仕事モード」の自分というサービスのようです。
AIを活用して開発した技術は、以下のように非常に高度のものだそうです。
・話し手の顔の表情の変化を詳細に追跡
・ビデオ会議の画面上であたかも本人が話しているような自然な映像を生成
・顔を傾けたり、カメラに近づいたりといった動きにも対応可能
このサービスの提供は、まさしくマーケティング2.0でいう「顧客志向で商品のポジショニング」を追求した結果です。
そこに、IT技術の進化が追い付き、本当に素晴らしいサービスが出来上がっています。
無理矢理ですがマーケティング4.0との接点を考えると、顧客が自らのライフスタイルの中で自己実現するためのツールを提供しているとでも、いうのでしょうか。
これは、私も是非欲しいサービスのひとつです。
3. おわりに
マーケティング2.0の顧客志向とマーケティング4.0の自己実現を両方満足するサービスはこれからも増えていくのではないでしょうか。
サミットはDXを活用しないで実現した事例、エンボディーミーはDXを活用した事例です。
こういう企業の動きが日本を活性化していくと思うし、新たな発想が新たな技術を生み出していくと思います。
今後、この2つの事例がどのように展開していくか非常に楽しみです。
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