朝散歩(11)
今日は通勤せず、テレワークの木曜日。なので、座禅、ヨガをした後、朝食を食べ、そそくさと散歩に出かける。
マンション前の少し大きい道路は、なぜか今日はいつもに比べて交通量が多い。猛スピードで走る車もいて、ビックリする。通りの向こうに行こうと押しボタン信号で車の流れを止めて渡ろうと思ったら、目の前でちょっとした車の流れの隙間でおじいさんが渡っている。こちらがヒヤヒヤするほどのギリギリのタイミングで歩いていたから、ぶつからないかとても目が釘付けになり不安になる。おじいさん、酔っ払っているのかな?ちょっとフラフラしている。
私は自分のタイミングでボタンを押し、信号を渡る。今日のコースは少し前からお気に入りの遠回りコースだ。しばらく渡った大きい通り沿いを歩くが、やはり車の量が多い。ようやく角を曲がって道をはずれると、その通りは全く車はいなかった。その代わり通りの反対側に同じように歩いている学生がいて、その人となぜか早さの競争みたいになってきた。
寒さを凌ぐために早歩きしているのか、はたまた本当に遅刻しそうなのかはわからないが、自分と張り合う形でしばらく併走ならぬ併歩した。通りを挟んでだけど。
線路を越えると併歩学生とはお別れしたが、また大きな通りにぶつかる。これまた通行量が多い。その道沿いにしばらく戻るように歩かないといけないので、気持ち的には車の音と排気ガスに少し憂鬱になる。
ようやく坂の麓にたどり着き、そこから坂を登り始める。ここからは気持ちが晴れる。坂を登るのが私の体に合っているのか、さっきの憂鬱さを吹き飛ばしてスイスイと足が出る。この登っている時間が気持ちいい。
境内入り口の門にたどり着いて一息入れる。そこから石畳を下って本堂へ。この辺りの風景が好き。石畳の両側に今は葉を落とした桜の木々が連なり、ところどころ寺もある。すごく厳かな雰囲気。
本堂にたどり着き、参拝。合掌し目を閉じて耳を澄ます。散歩前まで降っていた雨が屋根から滴って、地面の石畳にはじける音が大きい。その音がとても耳に残る。表現しづらいが、ピシャ、ともタタタとも、なんとも弾ける音なのだ。
しばらく音を楽しみ、帰路につく。時計を見ると、6時10分。あれ?こんなに遅かったっけ?って今頃気づく。
そっか、いつも車の通りが少なかったのはもっと朝早く散歩していたのだ。6時前なら車通りも少ないけれど、今日は朝食を食べて出てきたから6時過ぎになっていた。6時を越えるとこんなに車の量が変わるんだな。原因がハッキリしてなんとなく納得。
帰りの道で雨が降ってきて驚いたけれど、折りたたみ傘でしのぐ。自転車乗っている人とかはびしょびしょになっていた・・。もう雨降らないと思ったよね、と同情する。
毎日歩いても、見る風景は違う。感じることも違う。それが好き。
今朝もいい時間、いい風景だった。
今日も一日、何があっても穏やかに過ごせますように。
みんなが落ち着いて笑顔で過ごせますように。