michitekuとの出会い
michitekuの前身となるプロジェクト2人目のメンバーです。michitekuと出会うまでの経緯と、なぜmichitekuで働くことを決めたのかについてご紹介します。
自己紹介
ニックネーム:みなもん
チーム内役割:事業統括ディレクター。今は事業計画立てたり、患者さん周辺のステークホルダーの巻き込み方を考えることがメインの業務。薄く広く色々なことに関わって落ちたボール拾っている
これまでのキャリア:大学では機械工学を専攻し、技術職として医療機器メーカーへ新卒入社。その後経営コンサルを経て医療ベンチャーにて新規事業開発に務め、今のmichitekuの前身にジョイン
がんの罹患経験、そしてその後の人生
「がんです」と言われたあの日の帰り道
約9年前、ある総合病院の耳鼻科で衝撃的な言葉を告げられました。
”悪性でいわゆるがんです。腫瘍のサイズも大きい方なので、手術をしましょう”
自分ががんになるなんて考えたこともなかった私は「この人一体何を言っているんだろう」と、全く現実味が湧いてこなかったことを覚えています。
病院の帰り道、泣きながら友達に電話をかけました。まだ両親に告げることも覚悟ができていなかったのです。
その日からしばらく、手術の後遺症(声が一生掠れるかもしれない、出ないかもしれないと言われました)について毎晩眠れず情報を求め検索する地獄に落ちいていました。
頭の中は真っ白。何がそんなに怖かったのか
私の場合は、幸い早期発見で予後の良いタイプとされるがん種だったので、手術後順調に回復し、手術から1週間後には会社にも復帰できました。心配していた後遺症もなく、これまでの経過観察でも特に異常のない健康な生活を送っています。
振り返って考えると、がんの告知を受けた時に何がそんなに怖くて、不安だったのだろうか。「そこまで怖がる必要ないよ」と、当時の自分に言ってあげたいのですが、そんな言葉は届いていなかったと思います…。
がんを経験した後、チャレンジを諦めていた2年間
がん告知をされる直前まで、私は転職のために準備をしていました。それまでのキャリアと全く関係ない道に行きたかったため、勉強も頑張っていましたし、エージェントと相談しながら履歴書を作ったりと、忙しい日々を送っていました。やっと本格的に応募を進めようとしたタイミングで、がんを告知されました。これは神様が”転職なんてやめて安定的に生きなさい”と言っているものだと思ってきました。そして私のキャリアチェンジの願望はその後2年間、心の奥に秘められていました。
がんの経験をチャレンジの動力に切り替える
2年という月日が経ち、日常にすっかり戻っていました。そして心の中ではやはり新たなことにチャレンジしたいという思いが募っていました。今振り返ると、この2年間がとても勿体無いように感じます。
当時の私はがんになったことによって、新たなことにチャレンジする元気と勇気を奪われていました。心の元気を取り戻したある日から、「やりたいことを諦めずに生きたい」と思うようになりました。そして2年間お蔵入りしていたキャリアチェンジへの再挑戦を決意しました。
michitekuと共に生きる今
michitekuとの出会いは運命だった
michitekuにジョインする前は経営コンサルファームを経て医療ベンチャーで新規事業開発の業務に携わっていました。医療のフィールドで経験を積みながら、いずれはがんに関連するサービスを作りたいと思っていました。その時にmichitekuの前身となるプロジェクトメンバーの募集で声がかかった時には、運命を感じたのです。
がんになることは、避けられるものだったらもちろん避けたいのですが、私は避けられませんでしたし、起きてしまったことは自分の人生において何かしらプラスのエネルギーに変えたかったです。自分が悩んでいたこと、怖かった当時の気持ち、その経験を活かして同じような状況に直面する人の役に立てられたらと。私にとってmichitekuはそんな思いを実現するための場でもあるのです。
michitekuで働くこと
今のチームメンバーは持っているスキルも各々で異なっていて、これまで経験を積んできた業界も多岐に渡っています。異なる強みを持った人たちが、同じビジョンに共感して集まっています。同じ想いを持った人たちと我武者羅に頑張るという楽しさを日々感じながら仕事をしています。
時々、再びがんと言われる瞬間を想像します。また自分の大切な人ががんになったことを(あまり考えたくないですが)頭の中でシミュレーションすることもあります。私にとってmichitekuで働くということは、今後あり得るかもしれないそんな瞬間に備えて、今を全力で生きたいという私の想いを行動のかたちにしたものでもあります。
やっとβ版の提供を開始し、ユーザに出会える状態を整えましたが、まだまだスタートラインに立っただけなので、早く役立つものに仕上げ、より多くの方々に届けたいと思っています。そして、近い将来、「michitekuがあって、あの時期を乗り越えることができた」と思ってもらえるようなプロダクトがつくれたらと思っています。