接続詞の使い方3つのポイント!Webと紙の違い
「Webでは接続詞をどう扱ったらいいの?」
「紙の文章を書くときは文章のつながりがわかるように接続詞を入れるようにしているけど、Webの文章には接続詞があまりない」
「Web文章の接続詞の使い方を教えて」
接続詞について、いただいたご質問に回答します!
■ この記事を書いている人
Webコンサルタントで、大学の非常勤講師。
大学ではWebライティングの講義を受け持っています。
1. 結論:3つのポイントを意識しよう
Webでは3つのポイントを意識して文章を作成する。
見出しを作る。
一文を短くする。
箇条書きにする。
3つのポイントに準じても接続詞が必要なところには接続詞を使う。
では、具体的に見ていきましょう!
2. 「接続詞」の使い方3つのポイント
1. 見出しを作る
見出しを作り、見出しを見るだけですべてがわかるようにします。
例として、過去記事「一文の長さはなぜ「40~60文字」が読みやすいとされているのか?心理学者が提唱」から見出しを抜粋しましょう。
各見出しを見れば何が書かれているかわかります。
先に見出しを決めてから、(各見出しの下に入る)本文を書くとスムーズです。
見出し+本文=章
Webの文章(記事)は章が集まったもの。
※例では、小見出しも見出しとカウントすれば6章あります。
見出しは多いほうがよい
本文は少ないほうがよいとも言うことができます。
見出しは書き手が思っている以上にユーザにとって必要です。
見出しがない、見出しが少ない場合は文章の構造がわかりづらく、ユーザにストレスを与えてしまいます。
見出しを作りましょう!
2. 一文を短くする
Webでは、文を短くします。
Webは紙と異なり全体を見渡すことができません。
見える範囲がせまいため、長い文は大変見づらいです。
視認性を考慮し、紙の文よりも短くしましょう。
ちなみに紙の場合でも文字数が限られている場合、例えば新聞では一文を短くする傾向にあります。
2022年3月刊行最新版『記者ハンドブック第14版: 新聞用字用語集』(共同通信社)では、「文は工夫してなるべく短くする」と示されています。
では、どうやって短くするのか?
「一文一義」(一文に一つの情報)にしましょう!
具体的に書き、飾りの言葉やつなぎの言葉は極力消します。
簡潔、濃密、生き生きとした表現に。
短い文はユーザに親切です。
すこしでも短くできないか考慮しましょう。
3. 箇条書きにする
箇条書きで書いたほうが視認性が高まります。
視覚的にわかりやすく。
できるだけ箇条書きを使いましょう。
・箇条書き
・番号付き箇条書き
箇条書きにすることにより、見やすく、わかりやすくなりました。
番号付き箇条書きは、順番、流れを示したいときに大活躍!
4. 3つのポイントに準じても接続詞が必要なところには接続詞を使う
接続詞は論理的な文章を書くために重要です。
ただ、Webの文章はほとんど接続詞を入れなくても完成します。
構造が論理的だからです。
3つのポイント(見出し、一文の長さ、箇条書き)を意識して書いても接続詞がいるところは、接続詞が必要なところ。
「メリハリがつく」
「わかりやすくなる」
「ないと不自然に感じる」
こんな場合は、接続詞を入れましょう。
3. Webページの接続詞は紙媒体よりも本当に少ないの?
ところで、Webページの接続詞は紙媒体と比べて本当に少ないのでしょうか?
Web検索すると、論文には接続詞が多いと情報がありました。
すべて同一人物が書いた論文、書籍、Webページを見てみましょう。
各文章を紹介し、最後にそれぞれの出現率を示します。
結論から言いますと、接続詞出現率は、論文>書籍>Webです。
人様の文章では問題かと思いますので、自分の文章を見てみます(冷や汗)。
※接続詞を太字にします。
1. 論文
可能を表す助動詞「できる」の研究。
24歳のころ(18年前)。
IT関係に就職する前のITのことを全く知らない時代なので、ちょうどいいです。
昔母親に「そんなことして(言語学の研究をして)何の役に立つの?」と質問されました(笑)。
語学教育の現場、学習教材や辞書作りに活用されます。
(※私見)
2. 書籍
Webライティングについて。
大学で教科書として使用している本。
きっと私が日本中で一番使ってる(笑)。
3. Webページ
note。
紙媒体よりも箇条書きが多く、接続詞が使われていないところも。
接続詞が使われているところを抜粋。
4. 接続詞の出現率:論文>書籍>Web
接続詞は論文が最も多く、書籍、Webへ向かうにつれて少なくなる傾向。
■ 論文だけ接続詞が異常に多い
論文は書籍と比べ2倍以上接続詞が多い。
「まず」「次に」「一方」「例えば」「また」が特に多い。
■ 書籍の接続詞出現率は、論文とWebの間
書籍は論文の1/2未満の接続詞出現率。
Webよりはやや多い(箇条書きが多い箇所はほとんど変わらない)。
■ Webは接続詞があまりない
接続詞は省かれる傾向にある。
接続詞があるところは「どうしても使いたい」という意志が感じられる。
4. まとめ
Webの文章における接続詞の使い方についてまとめます。
Webライティングの3つのポイントに準じて書く。
見出しを作る。
一文を短くする。
箇条書きにする。
3つのポイントに準じても接続詞が必要なところには接続詞を使う。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
お礼
いつも私の記事をTwitterやnoteで紹介してくださっているみなさんへ
いつもありがとうございます!
本当にうれしいです!
この記事に興味を持ってくださった方は、「一文の長さは平均「30~40文字」、では読みやすい文字数は?」もぜひ見ていってください。