見出し画像

物流業界2024年問題 国民民主党・玉木氏よ、一回横に乗ってみろ 積極財政を謳うならば他にやることはある 長距離トラックドライバーとは

#物流業界2024年問題 #長距離トラックドライバー

(これは自分の話ではなく、自分の近くに実際にいた人の話です)

いま、マスコミなどで話題となっている、物流業界2024年問題。
外からの話を聞いていると、「宅配荷物が届かなくなる」などの話から「トラックドライバーって大変だよね」など、今まで日陰の存在であったこの業界にようやく(良い意味でも悪い意味でも)スポットライトが届くようになった感があります。

外から見ればトラックといえば、宅配便で自宅まで届けてくれる宅配業者やコンビニに行った時にそのコンビニに納品しているドライバーくらいしかリアルに目にする機会はないでしょうからね。
あとは街中の道路を見れば大きなトラックが走っている姿、実際に運転している人は「トラック邪魔だな〜」とか中には「何を無茶苦茶な運転して」とか良い印象がない人もいるかもしれません。

さて、トラック業界の花形といえば、長距離ドライバー。
映画「トラック野郎」などの影響からか、長距離トラックドライバーの印象を大型トラックといえば持つ方もいるかもしれません。

そこで、長距離トラック。
実際にどんな生活をしているのか。

自分が見たとある長距離トラックドライバーの生活をお話します。

その人は、大阪を拠点として文字通り全国各地を飛び回る、長距離トラックドライバーです。(自分は最近はそこまで長距離の仕事はしていません)

ある一日。
まず拠点である大阪で午後に荷物を積み始め、夕方に大阪を出発。
目指す先は埼玉県内。
大阪〜埼玉だったら、ぶっ通しで走って約9時間ほど。
夕方の16時に大阪を出発したとしたらぶっ通しで走って到着は深夜1時。
だが、ぶっ通しで走ることはできません。
いま、法律で4.30休憩を取らないといけないと決まっています。(この場合、4.30とはヨンサンマル休憩と読みます)
4時間走ったら30分休憩を取らないといけない、ということ。
これがまた曲者。
もちろん人によってはこの休憩はいいことかもしれませんが、そこは長距離トラックドライバー。
トラックドライバーって休憩は自分のタイミングで自分で取りたいものなんです。
だが、強制的に4.30休憩を挟まなくてはいけません。

そこで、最低でも30分目的地に着くのが遅れます。
深夜の1時に到着予定が9時間ならば2回4.30休憩を取らなければいけないので、最速でも到着は深夜の2時。

そこで、目的地に着いて、朝まで僅かな時間ですがトラックの中で休憩です。
そして荷物をおろし、次の目的地に向かいます。

今巷でよく言われている「黄金のペットボトル」ご存知でしょうか?
ペットボトルに尿を入れるあれです。
自分が見たトラックドライバーは黄金のペットボトルの常連でした。
ハンドルを握りながら排尿をします。
あれを批判する人も大勢います。
批判する人の気持ちはわかります。
確かに黄金のペットボトルはマナーの面でいけないこと、ともちろん自分も思います。
誰も本来ならペットボトルに排尿なんてしたくありませんよね。
だったらなんでするのか。

1.大型トラックを停めれる場所が少ない
2.サービスエリアであっても特に夜のサービスエリアは長距離大型トラックが「時間待ち(これは過去に自分が投稿した深夜の高速割引狙いの時間調整)」しているために駐車スペースが激戦区の為に停めれない
3.停めれると思ってもマナーの悪い乗用車が停めていたりする
4.そもそも疲れすぎてトイレに行く体力もなくトイレに行く時間ももったいない

このような理由が大半です。

その自分が見た長距離トラックドライバーは当たり前のようにペットボトルに排尿をしていました。

そして、その長距離トラックドライバーは、家には一ヶ月に一回しか帰らない、そして低賃金のためご飯は一日一食、サービスエリアにあるコンビニのカップラーメンがほとんどでした。
その人は身長は自分くらいありました。(180㌢ほど)
ですが、その体型は明らかに栄養失調のような体型になっていました。
自分が妻の陽子ちゃんの手作りのお弁当を見て「いいな、羨ましいな、俺も彼女欲しいな」と言っていましたが、そもそも普段から仕事ばかりしているから女性と知り合う時間もない。

そりゃそうです。
例えば月曜の夕方に大阪を出発し関東に来てから、関東で荷物をおろしたらそのまま東北に行き、東北で荷物を積み、そのまま大阪を飛び越して兵庫に行き… 
そのような生活。家に帰る時間がないんです。

そして、低賃金のためご飯は毎日コンビニのカップラーメン…

その人の所属している会社の事情により、仕事も孫請け、曾孫受け、などでまともな運賃にならないんです。

他にも色々とnoteでは言えないような話ならいくらでもあります。

日本の物流はこういう人たちが支えています。

こういう人たちがいるというのに、国民民主党の玉木氏の提言は「荷物が届かなくなるから大型トラックの速度制限を引き上げる」です。

国会議員なら他にやることあるだろ、しかも玉木氏は積極財政を謳っていながらやることはそれか?

本当に、本気でこの業界のことを思っているならば、まずは自分の横か、その人の横に乗り、仕事ぶりを見てからにしてもらいたいな、と出来もしないことを本気で思ってしまいました。 

あの大阪のドライバーは、いったい今はどこを走っているのか。
無事に元気でハンドルを握っているのだろうか…

いいなと思ったら応援しよう!