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意見や行動の背景には価値観がある
企業人事をしているので、社員との面談や採用面接など誰かの話を聞くことが多かったのと、組織開発をするために、対話の場を設計することがありました。その際、いつも「その人の価値観を知る、そのために経験やその時の感情を聞く」のを心がけていました。
価値観形成のキーワード「経験・感情」
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意見や行動は、目に見えたり耳で聞こえる情報ですが、それは氷山の一角であり、その意見や行動は背景にある価値観に基づいて行われていると思っています。
調べたところ、価値観が形成されるのは
・親から教わる
・学習や書物で知る
・組織や共同体のならわし
・個人的な経験と思考の積み重ね
だということでした。
例「晴れた日も傘を持ち歩く人」
例として、私の価値観「カバンに常に折り畳み傘を入れておく」が参考になれば幸いです。
私は、カバンに常に折り畳み傘を入れておくタイプで(価値観)
高校生の頃からの習慣です。
高校まで片道30分の自転車通学で(経験1)、
さらに高校1年でメガネデビューしたため(経験2)、
たとえ小雨でも、メガネに水滴が付くととても怖く(感情)、
常に傘を持ち歩くようになりました。
いかがでしょうか。
「晴れた日も傘を持っている」という価値観の部分だけ聞くと「変な人」とか「自分とは違う」と思うかもしれませんが、価値観の背景にある経験や感情まで聞けば、
同意(同じ価値観を持つこと)はできないが、
その価値観を持ったことを理解はできる
のではないでしょうか。
面談や面接、対話の時に心がけていたこと
エントリーの冒頭でも書きましたが、面談や面接など誰かの話を聞く時や、他の人の対話の場を設計する時に心がけていたのが、
・その人の価値観を知る
・その価値観を形成したと思われる経験や感情を聞く
でした。
例えば面接なら、応募者の価値観がわかれば、意見や行動が想像しやすくなり、社風に合うのか、活躍しそうかなどの想像もしやすくなります。
ただ「あなたの価値観は何ですか」というストレートな質問ができない場合が多いので、過去の経歴(経験)や、その時の気持ち(感情)を聞くことで、価値観を想像するケースが多かったです。
対話の場を設計するときは、自分で質問できるわけではないので、その場の「問いやテーマ」がとても大切になります。
対話の相手同士が、どんな関係か、どんな状態か、などを考えて問いやテーマを提示しています。
例えば、上司部下、利害が一致しない部門のトップ同士、まだよく知らないもの同士(チームビルディング)など、「関係」というひとつの要素でも対話のテーマは変わってきます。
(対話の設計はいつか別エントリーで書きたいと思います)
何かの参考になれば幸いです。
そしてもし良かったら、この記事への「スキ」や他の記事も読んでいただけたら嬉しいです。