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エストニアでの教育学研究、始動する

9月6日 快晴
朝から散歩に行く。カドリオル公園の方から海辺をまわって旧市街の裏手を通り、Viru Keskusの方から帰ってくるコース。フェリーターミナルの先っぽの方は距離が長くなりすぎるので今日はパス。カドリオル公園の中の日本庭園の緑が美しい。

カドリオル公園の日本庭園
日本が懐かしくなる

日本大使館近くのフリーダム広場でタリンマラソンの準備が進んでいた。

フリーダム広場のタリンマラソンの会場

今日は午前10時15分から午後3時45分まで、ほぼ6時間のInnovation in Leadershipの授業がある。講師のEve Eisenschmidtは経験豊富なエストニア教育学の権威でタリン大学でも教育学部の理事の一人。彼女がエストニアの歴史から現在のこの国の教育の在り方、問題点まで詳細に解説・議論してくれる。クラスの生徒は我が教育革新・リーダーシッププログラムの4人(マリアテレサ、ユリア、トラルベック、それに僕)とErasmusでスペインから留学している学部生の7人。ちなみにエラスムスとは欧州が主導する世界最大級の留学プログラムで、基本的に欧州内の大学や世界中の提携大学のどこにでもいけるというプログラムだ。留学先の学費は無料で、場合によっては生活費も奨学金で賄える。

Eisenschmidt教授
授業風景
クラスメイトたち

30分のお昼休憩をはさんで行われた、エイゼンシュミット教授のエストニアの教育とそれを囲む環境の授業は非常に興味深かった。コロナ禍やウクライナ戦争などの要因で現在のエストニア経済は脅威にさらされている。政府や国民もそれを深刻に受け止めていて、国をあげて更なる改革に取り組んでいる。この改革という言葉はここでは重い。例えば今年から全ての教育プログラムをエストニア語での授業にしていくことが決まっている。これまでは相当数の国民がロシア語しか話せず、授業もロシア語で行われている学校やクラスがあった。当然ロシア語しか教えられない先生も多数いる。それでも教育の一貫性や公平性、生徒の将来の進路の可能性などを担保するためにこの改革が行われている。

クラスメイトからの情報も非常に参考になる。ユリアはすでにロシア人の多く住むNarvaという地方で教育委員会の仕事をしている。マリアテレサはエクアドルで政府の仕事をしていたようだし、トラルベックはまだ若いのに教師として数年間の経験を持ち今現在もリモートでカザフスタンの学校で教えている。僕は知らないことや知りたいことが多いので、クラスで一番質問している。

午後4時にやっと授業が終わる。僕は仲良しのアメリカ人の留学生のロバートと連れ立って、タリンで最大のショッピングモールであるウレミステセンターに行く。彼が電話線の契約住所を変更している間に、僕は僕で寮の部屋に置くゴミ箱を探す。二人とも用事を終えて、ウレミステ内のLidoという食堂みたいなレストランで夕食をとる。ここは結構安くて美味い。食事の後はタクシーで帰って来て、ロバートからはこのあと夜にまた一杯飲まないかと誘われたが、流石に疲れていたのでまた今度と言って帰る。後で彼から旧市街のパブでライブミュージックを聴きながら飲んでいる映像が送られてきた。楽しかったようだ、行けばよかったかな?

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