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【経営学を学ぶ企画】第二章その3
はじめに
予告通り、今回から全社戦略についてやります。
全社戦略(経営戦略とも言う):企業全体のあり方の指針
戦略の階層
今回は全社戦略ですが、戦略の階層で言うところの一番最初に辺ります。
戦略の階層(簡易版)
全社戦略(今回はここ)
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事業戦略
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機能別戦略
経営戦略のマトリックス構造
全社戦略のマトリックスは、事業戦略×機能別戦略という形になります。
機能別戦略の種類一覧
・生産戦略
・マーケティング戦略
・研究開発戦略
・財務戦略
・人事戦略
全社戦略の階層策定プロセス
全社戦略では、以下のプロセスで戦略が練られます。
経営理念
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ビジョン(方向性)の設定
(SWOT分析)
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ドメイン(活動範囲)の選択
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戦略代替案の構築
(専業戦略、多角化戦略、垂直統合戦略、製品ー市場ミックス等)
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経営資源の配分
(PPM:プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
注:事業戦略と機能別戦略と続きますが、その部分はその回で紹介します。
補足:ビジョン設定には、使命・存在意義も含まれる。
補足:戦略作成過程において、企業を取り巻く外部要因分析と企業そのものの内部要因分析もする必要がある。
経営資源の配分
企業にとっての経営資源は、人的資源(ヒト)、物的資源(モノ)、経済的資源(カネ)、情報的資源(情報)に分けられる。
補足:時間的資源に関しては、基本的に含まれないが、時間制約のある場合に限り、差が生じた場合、時間的資源という観点も持てる。近年、日本の行政による指導によって、労働者の働く時間を短縮する外部要因で生じる時間的資源への介入がされており、労働時間規制の甘い国との時間的資源で差が生じますので、補足として、書いておきました。
人的資源、物的資源、経済的資源の3要素は広く認知されてる為、これらに関する説明は省略します。情報的資源の説明として、主に3つの項目への振り分けがされます。
環境情報:外部環境情報の蓄積
(例:技術ノウハウ、市場ニーズ等)
企業情報(グッド・ウィル):企業の情報を外部へ発信する
(例:ブランド、イメージ、信用、信仰等)
情報処理特性:意思決定者の情報処理パターン
(例:経営者の持つ理念・価値観、独自の組織体制、組織風土)
補足:企業情報の「信仰」は、その会社の製品に対する信用を越えた形を指し、客観的な完成度に対する判断抜きに製品やサービスの情報が出たら、秒で予約する信者と化した人への情報発信になります。
SWOT分析
良く知られている分析として、1960年代に開発されたSWOT分析があります。SWOT分析のSWOTの意味は以下のものを指します。
S: Strengths(自社の強み)
W: Weaknesses(自社の弱み)
O: Opportunities(自社を取り巻く経営環境下での機会)
T: Threats(自社を取り巻く経営環境下での脅威)
SWOT分析の特徴は、内外要因×強みと弱みを掛け合わせたものになります。
あとがき
今回は、見やすさを保つ為にも、この辺までにします。次回は、全社戦略の続きとなるドメイン、PPM、成長戦略などを見ています。