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【2024年お菓子・パンづくり#15】薄力粉消費プロジェクト②サリー・ランと紅茶のスコーン

薄力粉消費プロジェクト、涼しくなってあれこれ作っていますが、一昨日はサリー・ランというパンとスコーンを作った。

サリー・ランは、数年前にO. ヘンリーの短編『Witches' Loaves』(善女のパン)で出会って以来、どんなパンなんだろうと思っていた。
(※わたしの持っている古い文庫では「善女のパン」と訳されているけど、今は「魔女のパン」と訳されてるのかな)

パン屋を営む女性と、しばしば店を訪れるドイツ語なまりのある男性客のやりとりが描かれ、あっと驚くO Henry endingが印象的な、魅力的な作品。

この男性はcakeもpieもSally Lunnも買わず、古くなったbreadばかり買う。

He kept on buying stale bread. Never a cake, never a pie, never one of her delicious Sally Lunns.
(そして、あいかわらず古パンを買って行った。ケーキも、パイも、いや、彼女の手製のおいしいサリー・ラン一つ買っていかなかった。)

(新潮文庫、大久保康雄訳)

英語学習者的には、"古くなった"パンはやっぱり"stale"なのね! ってところに感動。

その後手に入れた『英国お菓子めぐり』という本でサリー・ランの作り方が紹介されていて、おお!と気になっていたけど、作る機会がなく。最近手に取ってパラパラ見ていたら強力粉ではなく薄力粉を使うことに気づき、薄力粉消費プロジェクト絶賛開催中の今こそ!となった。

この本によると、16世紀にフランスからイギリスにやってきた少女がブリオッシュ(軽い食感のパン)風のパンを作ったのが始まりで、少女の名が英語名でSally Lunnなのでこのパンがそう呼ばれるようになったとか。
今食べるとなんてことのない柔らかいパンなのだけど、当時のイギリスではとても珍しいパンだったそう。

さてわたしの作ったサリー・ランは…

15cm丸型で焼いた♪

ふわっふわで、ほんのり甘くて、スパイシー、でした。レシピにミックススパイス小さじ1とあり、シナモンやクローブ、ジンジャーパウダーなどを適当に入れたので。

シナモンなどを入れたため生地もほんのり茶色いよ

塩ひとつまみとのことだったけど、小さじ1くらい入れたほうがおいしかったかも。

チーズとハムを載せて食べるのといいらしい(これは自家製の鶏ハム)。確かに、おいしい!

卵黄と牛乳を入れるけど、その比率が普通のパンより多いので作るときはベタベタで大変だった。成型が無理なこともあって1次発酵だけなのかな、そこはすごく楽なパンです。

紅茶のスコーンも作って一緒に焼いた。200度で10分、180度で10分という焼き時間が同じでちょうどよかったので。
これもレシピは上記の本、作り方は『フードプロセッサー 絶対作りたくなるレシピ』で。フープロで作るのはすごく楽。

外はカリッと、中はふんわり
水切りヨーグルトと紅玉の甘煮を添えて

まだまだ作ったものがたくさんあるので、近いうちにまた。

今回サリー・ランを作って、そうか薄力粉でパンを焼くのもありだな、と気づいた(弾力がなく、ふわっとお菓子っぽくなると思うけど)。そしたら600gくらいすぐ使うから、余裕で消費できちゃうな。よかった、全然何とかなるぞ!

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