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ないフェス~自分だったらどんな世界をつくる?

先日、POOLOで実験のようなフェスが行われました。
運営陣と参加者の皆さまありがとうございました!
振り返りながら撮った写真を眺めていると、それぞれの表情が活き活きしていて嬉しいです。
参加できなかった方にも伝われば幸いです。


〇〇がない世界。
表現されたのは、お金・愛・言葉・意味・役割・なにもない世界。

この「ないフェス」が終わった夜に
ゆまちゃん、がっくん、いっせいからもらった質問が印象に残っています。

「自分だったらどんな、ない世界をつくりたい?」


…考え込む私


かっちゃんの「未来がない世界、時間がない世界はどうか?」
という意見に、面白そうと頷きました。

いっせいの「ない世界で抑圧された分、解放された時は爆発する、より有難みを感じる。」

と聞いて



"感情がない世界"が思い浮かびました。

それをどう表現するのか思い浮かばなかったのですが、その答えが最近読んだ本に載っていたので紹介します。

旅好きフォトグラファー/古性のちさん著
より一部を抜粋

月が人々の感情を奪ってしまった世界

人類の感情を、
喜怒哀楽を始めとしたあらゆる感情や反応を自然に生産できない。

結果、長い年月をかけて開発されたのが、
感情や反応を人工的に生成する反応薬と、感情薬だった。


ある日、薬屋は在庫の箱を開くと薄水色をした見慣れた欠片の中に、
見覚えのないものがひとつ、混じり込んでいることに気づいた。

それは言葉で色を表現するのはむずかしかった。
黄色でも緑でもなく、透明にも見えたし、真っ黒にも見えたからだ。
好奇心とクッキーのような匂いに、気づけばひょいと口に放り込んでいた。

酸っぱいような甘いような、苦いようなねっとりとした食感が舌いっぱい
に広がっていく。
自分の変化を観察する。

砂嵐を見ていると胸がくるしい。なのにいとおしい。
今こうして地面に立っていることがうれしい。そして同時にはらだたしい。
僕は混乱した。

ただ生きていることをこんなにも尊く思うなんて。

砂嵐舞う夜の心細さも、その中で必死に耐え凌ぐ緑も、
ひんやりとした石の感触もすべてが美しい。

奇跡にすら感じる。

月はなんてことをしてくれたんだ。
どんな償いをすれば。また感情と共に生きていけるのだろう。

感情は一言では言い表せないことが多く、むしろ括ってしまうとそれだけになってしまうような感じがします。
感情の捉え方も、言葉も、大事にしたいですよね。

とこれだけで収めてしまうのは惜しい気もしますが…

皆さんは、どんな〇〇がない世界をつくりたいですか。

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