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一枚の氷の舟に 乗って私は 暗い海を 一人漕ぎ出す とぷとぷ 氷は海に浸み出す とぷとぷ…
やすらいでいたい 膝を抱えて ゆうるりと 水の中にふわふわと漂うように 守られていたい …
たとえば あなたが私の欲しいものを持っているとして たちまち あなたが私にくれたなら 私…
目が覚める 今日も午前4時 もう一度夢を見たいと思わないから ベランダに出て空を眺めてみ…
黒い猫と目が合った帰り道 明るかった月も見上げる間に雲に隠れる アパートの階段を上る途中 …
ひとつひとつ 雲間から 羊が絞り出される ゆっくりと ゆっくりと 整列して 群れをなして…
(続・鏡のピエタ) ◆◆◆ ――手に足に巻きついたそれは、じわじわと僕を動けなくし、海の底へと導いていった。 なぜ生まれてきたのだろう。 意識の溶け出す間、僕は考えていた。 父親のこと、 母親のこと、 暗い僕の家のこと。 僕は最初、慎ましい幸せだけで十分だった。 仲が悪くても、 基本的には不機嫌でも時々優しい父がいて、 少し無理をしても母が褒めてくれるなら。 なかなか欲しいものは与えられないのに、 「欲しいものは与えないと与えられない」と誰かが言うから、与え続けてき
――もしも 君がぼくで ぼくが君なら。 ぼくが君なら同じようにそれをいさぎよく選んでし…
感情の森に飛び込んで 君を救いにいく 救いにいくよ この音を掴み取って 離さないでいて つ…
遠いかも しれない 近いかも しれない きのうよりも きみが かすんで 見える どう思ってもい…
少し頭がぐるぐる回る 気持ち足がふらついている 深夜0時を回ったあたりの こみ上げてくる…
あなたという恒星を眺める 半生以上 遠くからずっと あなたの光を辿っていた ついに私は…
※2020.6.23 リライト ひと掬い あなたの目が 引き上げてくれる 折り重なった砂漠の…
思い詰めていたよ 絡まって極端な方に気持ちが振れてみたりと ふさぎこむと世界が明るくとれない、悪い癖 こっちもそろそろ連絡しようと思ってたところに不意に来た、 きみの「元気かい?」ってメッセージ一本で こうも光が差し込む ああ、そっちも大変だよな こっちもこんな風だけど おたがい何とかがんばってるよな ありがとう そっちもどうか気を付けてよ 一緒に見たあれは最高だったよな 明けたらさ、また一緒に見に行こうか いいね、楽しみにして過ごすよ 元