
あでぃおす 2024、
2024年末から2025年始にかけては、本当に忙しかった。というか、忙しくしてしまった。
エルサルバドルの極東ラウニオン(これで全14県制覇!)で山登りをしたり、海に行ったり、と思ったら食あたりで大変な目にあったり、その後また別の海に行って人生2回目のサーフィンをしてみたり、ほぼオールしてウトウトしながら久しぶりに元旦の初日の出をビーチで拝んでみたり、そして次は北西の果てホンジュラスとグアテマラと国境を接する国立公園で山登りをしたり…
いつもならゆっくりまったり過ごして、気がついたら体が重くなっているのが恒例だが、せっかくエルサルバドルにいることだし、なんだかんだ色々欲張ってしまいたくなったのだ。食あたり以外は特に体調を崩すことなく、よくついてきてくれたよ、私のからだ。
そんなわけで、やっと2024年の振り返りと2025年の抱負を文章に起こそうと思った。まだ気分は年始なので、自分の中ではぎりセーフ。
ヘッダー画像は、2024年最後の夕日。エルサルバドル・サンブラスのビーチにて。
あでぃおす 2024、
昨年の自分のメモを遡ると、2024年の目標はこんなものであったらしい。
①スペイン語のさらなる上達;スペイン語を継続的に勉強。特に語彙に力を入れる。
②エルサル生活を楽しむ;寛容な姿勢と好奇心で人に接する。挑戦する・面白がる気持ち。
③やりたいことをやる;インプットとアウトプットのバランス。将来に向けた活動。ポートフォリオ。大学院など考え始める。
一つひとつ振り返っていく。
①スペイン語のさらなる上達
机に向かうような勉強は特にしなかったが、とにかく日常でのコミュニケーションをなるべく取るように心がけた。疑問に思ったことはすぐに質問するか調べ、それをメモに取ることを繰り返していた。特に固有名詞やカリーチェ(Caliche)と呼ばれるエルサルバドル特有の方言のような言い回しは極力覚えて使うようにしていた。カリーチェを使うと相手も喜んでくれるし、初対面だとしてもコミュニケーションが気持ちスムーズになる気がする。結果として、前よりも聞き取れて話せるようにはなったのではと思う。主観だけど。
2025年に向けては、もう少し具体的な目標を持っていきたいところ。

遠いエルサルバドルで、奇しくも瀬戸内海を感じた。
②エルサル生活を楽しむ
私の住むエルサルバドルでは、日本ではとうていあり得ないようなことが日常的に起こる。最初のアドレナリンが出ていた時期はそれを楽しめたのだが、だんだん慣れてくるとストレスに感じたりすることもあった。そんな時、その「マジか」みたいな状況を面白がるのがストレスフリーに楽しむ術になった。やはり何事も楽しんだもの勝ち。
もうひとつ、「好奇心を持つ」ことに関して。実はエルサルバドルに到着した2023年10月末から現在まで、インスタグラムで毎日投稿を細々と続けてきている。その日あったこと、食べたもの、発見したもの、感じたことなどを写真と共に投稿している。発信というよりは自分用メモという感覚なのだが、なんといっても自分の行動や感情を振り返るのはもちろん、メモによって言語化したり写真で「記録する」習慣がついた。まさに現在模索中の、憧れの「エッセイスト」的生き方(!)のベースが出来上がったように思う。
「挑戦」に関しては、エルサルバドルで「人生初」をたくさん経験させていただいた。コーヒー豆とカカオ豆の試食(ふつうにフルーツ!)、コーヒーを自分で挽いて淹れたり、サーフィンで波に乗ってみたり、さまざまな宗教行事やイベントに参加したり、大人になって初めてマイクを握ってステージで歌ったり、皮から餃子作ってみたり、ラーメンのスープとチャーシュー作りまで。まだまだあるけれど、何よりも「日本でもぶっちゃけできるけどやってこなかったこと」をできたのが少し驚きだった。ないものは、なんとか作るしかないと学んだ。
反省点としては①と重なるが、もう少し具体的に目標を設定すればよかったと思う。どうありたいかの「Being」はいい感じだが、じゃあ何をしたいのかといった「Doing」が欠けていたように思う。今はエルサルバドル事情も勝手もある程度分かってきたことだし、今年はもう少し具体的にしていきたい。その方が達成できているかの把握もしやすい。

遠浅のビーチに反射する夕焼けがため息が出るほど美しい。
③やりたいことをやる
こちらも上の二つと同様、多少具体性に欠けている。だが自分の中ではなんとなく「内戦」「移民」「ギャング」「人類学」「文化」「宗教」「自然」「挑戦」といったテーマが常に頭の片隅にあった。今振り返ると、それなりに色々できたんじゃないかと思う。
ハイライトをいくつか挙げると、内戦が特に激しかったモラサン県ペルキンやエルモソテへの旅の企画、そして「エルサルバドルにおける平和教育」をテーマとして同国在住の日本人の間で勉強グループを作ったこと。勉強会やエルサルバドル人へのインタビューも何回かした。
しかし机上にしろフィールドにしろ、インプットがほとんどだ。(noteを始めたことや、インスタ投稿をなんとか継続してきたことはもちろん大きな大きな一歩だったが。)アウトプットをするにしても、知らないこと、学ばなければならないことがたくさんありすぎる。それは仕方のないことだし、今後も続けていく他ないのだが。
けれど、アウトプットの準備も地味にやってこれたと思う。重くてかさばるカメラをほぼ常に持ち歩いてたくさんの写真を撮り溜めてきたし、学び気付いたことのメモも溜まってきている。取材対象となるような人や、私と似たような関心分野においてアウトプットをしようとしている人とのコネクションも作ってきた。なんとなく最近、溢れるアイデアのなかで「これだけはいる間にやりたい!」みたいなものも段々とわかってきた。もうこれは2025年、やるっきゃないじゃん。
「将来」「大学院」というのが厄介なのだが、実はエルサルバドルに来た理由の一つは将来を模索するためだった。学士では歴史学を専攻しつつ、文化人類学にも興味を持ち始めている(それもかなり)ことに気がついた大学の最終学期。今後も学問の世界にいつかは戻りたいと思いながらも、どうしても文化人類学に進むべきか「確信」が持てずにいた。
だが一年以上エルサルバドルにいて、私は確信に近づいたように思う。少なくとも現時点の私には文化人類学だ。生活者、活動者として過ごしながらも「観察」の毎日が楽しくて仕方がない。そしてこれは偶然と必然の産物だが、やっと自分に最もしっくりくる学問領域を見つけたーー「映像人類学(Visual Anthropology)」である。ライスワークにならずとも、ライフワークにしたかった「こと」が見つかった(特定できた?)清々しさといったらなんたるや。2024年大きな収穫の一つと言っても過言ではない。もう目指すべき方向性はわかったのだから、こちらもやるっきゃない。
なんだか短くさらっといくつもりが、勢いづいて思ったよりも長くなってしまったので、2025年の抱負は別に書こうと思います。
おら 2025。
へ続く…
また今回の記事では自分で設定した「目標ベース」で2024年を振り返りましたが、この1年で出会い学んだことは他に数知れません。いずれ、こちらも何らかの形で残していきたいと思います。
ここまで個人的なものを公開するのは少し気が引けましたが、何かポジティブなものがどこかで生まれてくれたらいいなと思い書くことにしました。私的には良い振り返りの機会になり、2025年に向けて自分を鼓舞する機会になり、書いて良かったなと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。