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#エッセイ
小さな大人だった私へ
「あんたは小さい大人やったわ(笑)」
数年前、電話の向こうの母が言った。
子どものころ、私はとても大人びた子どもだった。
1番古い記憶は、2歳4カ月の春の日。
産院のベッドに腰かけた母は
「ほら、まなちゃんの弟よ。」
嬉しそうに微笑んだ。
そこには目の大きな、ぷくぷくとした大きな赤ちゃんがいた。可愛いと思うより先に、嫉妬心が芽生えた。そう感じる自分が少し醜いような、なんとも複雑な感
「あんたは小さい大人やったわ(笑)」
数年前、電話の向こうの母が言った。
子どものころ、私はとても大人びた子どもだった。
1番古い記憶は、2歳4カ月の春の日。
産院のベッドに腰かけた母は
「ほら、まなちゃんの弟よ。」
嬉しそうに微笑んだ。
そこには目の大きな、ぷくぷくとした大きな赤ちゃんがいた。可愛いと思うより先に、嫉妬心が芽生えた。そう感じる自分が少し醜いような、なんとも複雑な感