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3つのことを意識したらユーザーインタビューが楽しくなった

こんにちは。音声プラットフォーム「Voicy」でUXデザイナーをしている京谷です。

最近Voicyではリサーチに注力していて、ユーザーの方にインタビューをさせていただく機会が増えてきました。

リサーチについては他にも記事を書いていますのでご興味ある方はこちらも合わせてぜひ

ユーザーの方にお話しを聴ける貴重な時間を、最大限気づきの多い時間にしたいのは当然のこと。しかし、インタビューを終えたあとで、議事録を読み返しながら「なんであそこをもっと深堀りして質問しなかったんだろう」とあとで後悔することもあります。

私はいくつかのインタビューを重ねながら、次に挙げる3つのことを意識することで、あとで後悔することが減ってきたと同時に、気づきの多いインタビューができるようになってきたなと感じています。

  1. 私はユーザーとしては「初心者」

  2. 行動と思考を両面から捉える

  3. 繰り返し出てくるキーワードが深堀りのサイン

この3つのポイントについて説明してみたいと思います。

インタビューを通してプロダクトを改善していきたいと考えているUXデザイナーの方のヒントになればと思います。


1. 私はユーザーとしては「初心者」である


to Cサービスを扱っていると、自身もユーザーであるケースがあります。私ももちろんVoicyを毎日使っています。(リスナーとしてはもちろん、実はこっそり発信もしています)
自身がユーザーであり、かつ、毎日業務としてもサービスに向き合っているため、なんとなくユーザーの方々の行動やマインドを理解している気になっています。
このバイアスを外す作業が結構難しいのです。外したつもりでもどこかに残っていて、ユーザーの発言を無意識のうちに修正してしまっていることがよくあります。

もし、インタビューの結果を見たときに「いつも社内で議論している内容と比べて新たな気づきが少ないな」と思ったらバイアスが原因かもしれません。

当たり前ですがユーザーにはいろんな方がいます。私は今、平日毎日仕事をしていて、通勤時間の電車の中でVoicyを聴くユーザーですが、地方に住んでいて車で通勤中にVoicyを使う方もいれば、小さなお子さんを育てながら寝かしつけでVoicyを聴いている方もいらっしゃいます。

コンテンツを選んで再生ボタンを押すことだけを考えたら使い方は共通しているのかもしれませんが、サービスを使っている時間だけでなくその前後の生活全体を俯瞰してみると、私はあくまでもユーザーAでありユーザーBとしては「初心者」であることが実感できます。


2. 行動の理由を知る


行動の裏には必ずその行動の理由(思考)があります。この思考がインタビューで得られる情報としてとても大切で、定量的なデータからは見えないものです。

朝TVでニュースを見ています

これは行動ですが、この行動の裏には色々な思考が隠れているはずです。思考を知りたいと考えながらこの発言を聴いていると、次のような問いが湧いてきます

なぜ朝ニュースを見るのかな?
なぜアニメではなくニュースなのかな?
なぜラジオではなくテレビで見るのかな?

これらを深堀りするための手法としてよく「なぜなぜ分析」を使うと良いと言われますが、行動の裏側にある思考を知りたいと意識していると、自然になぜ、なぜと次の質問を重ねることができます。


3.繰り返し出てくるキーワードが深堀りのサイン


限られたインタビュー時間の中を効果的に進めるには、どんな発言を深堀するか見極められるようになることが大事です。あとで振り返って、ユーザーの真意に近づけたなと感じるのは、インタビューイーの方が繰り返し発言されるキーワードです。ただし、それは形を変えて出てくるので、逃さずにキャッチアップすることを意識できていると良いです。
例えば、情報のインプットに関してのインタビューをしていたとして「新鮮な情報を得たい」とか「タイムリーな話題を聴きたい」のような発言が出てきたら、この方はインプットする情報の「新しさ」に対して拘りがありそうだなと考えます。
こういったポイントが見出せたら、なぜこのインタビューイーにとって「新しさ」が重要なのかを深掘りをするような質問を投げかけていきます。

ユーザーインタビューは宝探し


私はもともとインタビューがあまり得意ではありませんでした。でもユーザーさんがどんな方なんだろう、どんな風にサービスを使ってくださっているのだろうと興味を持ちながら話をきいていくと、キラキラとした「気づき」を提供してくださいます。
その「気づき」を集める時間がまるで宝探しをしているようだなぁと思えた時、ユーザーインタビューがとても楽しく、大事な時間になりました。


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