二十二歳の成長痛
春を脱ぎ、夏を脱ぎ捨て、別れたはずの青春が輝いてる
自販機の炭酸持って「ふらないで」と言っていたら付き合えたかな
桜咲く木の下で撮ったあの写真が夢のようにまだ暖かくて
高校のアルバムを見て記憶より平面的な私をなぞる
本当に栄養のない「エモい」だけ抽出して育った私
空前のぴえんブームに乗っかってノートの端に描いた永遠
五年前、白紙で出したあの進路のせいでデタラメに生きている
放課後、教室にある音楽は時計のビートと咀嚼音
青空に打ち上がる花火、煙しか見えなくてもいい夏だから
真っ直ぐに線を引けない定規と似た人生だって笑うなよ