思考を書き下すメモ術『ゼロ秒思考』のダメところを学生向けにアレンジする
著者である赤羽さんが東大・スタンフォード・マッキンゼーと来て、さらにレビュー数5700は和書としては空前の数、この本は売れてます。
わたしはこちらの動画で知りました。
実際に本を手に取って感じたことを、単刀直入にいえば、
「もっといい方法がありますよね」
『ゼロ秒思考』での方法
ウリである箇所を中田さんがまとめてくれてます。
つぎの4つ。 ※詳しくは動画をご覧ください。
A4用紙に
手書きで
1枚1テーマを1分で
テーマごとにファイリングする
確かにいい方法だと思います。
しかし、この方法では1週間で疲れます。
問題はA4用紙であるところ
A4サイズは大きすぎます。
一時期メモをA4に一元化、A4クリアファイルで管理してました。
そうすると、書きたい時に取り出すのが面倒!
A4クリアファイルが収まるバッグに限定されてしまう。
A4クリアファイル自体を携帯せず、まったく書かないようになります。(経験済)
※ 思考の自由度は"スケッチブック"のサイズに比例するは正しいです。問題はスケッチブック自体を携帯しないことです。
なお、A4用紙に、1枚1ネタで、書き出していく、多くの方が採用されている方法です。たとえば、元京都大教授(地球科学) 鎌田さん(HP,最終講義)による
鎌田浩毅,理科系の読書術,インプットからアウトプットまでの28のヒント,中公新書,2018
畑村洋太郎『やらかした時にどうするか』,ちくまプリマー新書でも、A4での奇抜かつ効果的な思考法を提案されています。
実際はB5でもいい。
いつでも書ける状態を保っていなければなりません。
つまり、携帯できて、しかも持ち運びが容易であること。
文具大国である日本では、B5にはA4を凌ぐ優位性があります。
B5は日本人にとって手に馴染む大きさであり、
他文具との調和が取れるユニバーサルなサイズであり、
携帯性に優れて、
商品バリエーションが多い
紙質・罫線/無地・ファイルを豊富に選択できる
手持ちがなくても、コンビニやダイソー(百均)で安価に100円前後で購入できます。
しかし、B5でもまだ大きい。
B6が書き出しに最適。そして、B6はアイデア創出に適している。
日本には「知的生産の技術」という名著がある
元東大教授(社会学)上野千鶴子さんによる 『情報生産者になる』では、情報蓄積・情報整理の方法に京大式カードが紹介されています。
この京大式カードは京都大教授 梅棹忠夫さんによって考案されました。その経緯と使い方は、
に詳説されています。この『知的生産の技術』こそ、日本が誇る情報生産術の聖典です。いまなお知る人ぞ知る名著です。この京大式カードはマッキンゼーどころではない。
『知的生産の技術』では京大式カードを用いた、読書記録や日記への応用法も書かれています。
さて、京大式カードは B6サイズ。
B5ルーズリーフを半分に切れば出来上がります。
したがって『ゼロ秒思考』で推奨されるA4用紙500枚を買わなくてもよい。
むしろ、定着していない状態で、A4用紙500枚を買うのは無謀です。
B5ルーズリーフ(無地・A罫)をイオンで買いましょう。
書きやすいペン
『ゼロ秒思考』ではペンを指定されています。淀みなく思考をアプトプットするに、ペンの滑りが重要だ、と。
もちろん、このペンでなくてもよい。
書きやすさはペン:紙質=5:5。
A4用紙500枚が必要になった、ホームセンターで一番安い紙を買おう、
これ失敗のモトです。
それなりの紙を買わないと、書きにくいです。
ペンの滑り(引っ掛かり)、書きやすさ、印刷写り、そして価格で、総合的にバランスがいいコピー用紙です。両面印刷するには若干薄く、裏写り気味。
この点でもB5ルーズリーフが推奨されます。
ルーズリーフには、書きやすい表面処理がされています。
書きやすい表面処理されていれば、シャーペンでも書きやすい。
ペン候補①速記用のシャープペン(0.9mm芯)
読書家である、池上彰さん、佐藤優さんは
速記用シャープペン(0.9mm 2B)
を愛用しているとのこと。
ペン候補②オレンズネロ+Ain芯
シャーペンを発明した"ぺんてる"のフラグシップモデル"オレンズネロ"
シャーペンなのにレビュー数9000超え。驚異的な人気があります。
自動芯出し機構に加え、完璧な重心バランス、持てばスラスラ書けてしまう、神シャーペン。
わたしはこれを使っています。(0.5mm 4B)
さらにオレンズネロでは専用芯 Pentel Ain芯(Ain新モデル)を使えば、
ボールペンに勝る、しっとり滑らか、至高の書きやすさを実現できます。
※アマゾンでは単品で買えないので、ヨドバシカメラで探してください。
まとめ: 日本の知的生産術は伊達じゃない。
『ゼロ秒思考』の著者 赤羽雄二さんは東大・スタンフォード大・マッキンゼーと華々しい経歴をお持ちです。しかし、知的生産においては生粋の学者には及ばない。取り上げた4冊を読み比べると、見えてしまう『ゼロ秒思考』の弱さがあります。
さらに、上を目指す人にとっては、『ゼロ秒思考』は立ち読みで済ませる、もしくは、中田さんの動画 でOK。
買う本はつぎの2冊。価格あたりの情報量の面でも優れてます。
情報生産者(情報を生産し、アウトプットする人)になるための情報満載。
方法は
B5ルーズリーフでいい。ペンよりも紙質にこだわる。
京大式カードふうに、B6に書く(B5ルーズリーフを半分に)