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天才物理学者の勉強法はあたりまえのことでした。

最初からはじめて、わからなくなる所まで読みなさい。
わからなくなったらはじめから読み直し、
全部わかるまで何度でも読むこと。

マンガ はじめましてファインマン先生 (ブルーバックス)  p.61

ノーベル物理学賞受賞者であるリチャード・ファインマンが、
ジョーン・ファインマン(天体物理学者)に語った言葉です。

当時、すでに物理学者となっていたリチャード・ファインマンは、

天文学を学ぼうとするジョーンに、

「この本よかったから、読んでみたら?」

と持っていた専門書をこっそり渡します。
先ほどの言葉を添えて。

ジョーンはそれを実行し、その後、天体物理学者になることができました。

ファインマンのアドバイスは的確でした。

我々がこのメソッドを使う際は、
しっかり構成された、すでに評価のある本であることを
確認する必要はあります。
※ わたしたちにはファインマンさんがいないのですから。

アマゾンでレビューを見て、
ブログでも高評価。

このような本を買ったとしても、

本や情報が溢れる、わたしたちの現代では、

"わからなくなったら別の本"と

していませんか。

道に迷っても、そのまま進んで、さらに迷う、

なーんてこと、わたしはしょっちゅうです。

わからなくなったら、はじめに戻る

シンプルで強力な方法です。
しかし、忘れがちでもあります。

さて、このエピソードは

で知りました。
※ 伝記とはいえ、先のエピソードは史実ではないかもしれません。

リチャード・ファインマンのマンガ伝記であるこの本で、

リチャード・ファインマンが青年期から亡くなるまで、

その業績・その人生を知ることができます。

専門的な知識がなくても読めるように配慮されています。
※ むしろ、専門知識の解説はほぼ出てきません。

原作はバンドデシネっぽい漫画なので、かなり密度が濃い漫画です。
生涯にわたるエピソードが豊富に載っており、

ノーベル物理学賞にいたる研究、
ロスアラモス国立研究所(マンハッタン計画)での生活、
チャレンジャー号事故の調査員としての顛末、

も書かれています。

名著「ファインマン物理学」(リンク先はamazon.jp検索)で起こったファインマンの後悔についても載っています。

ファインマン自身は「ファインマン物理学」を、後々にあのように感じていたなんて意外でした。

巻末にリチャード・ファインマンの関連図書(専門的でない)が、網羅的に載っています。

このリストは、リチャード・ファインマンをより深く知るのにも役立ちます。

有名な「ご冗談でしょう、ファインマンさん」も、もちろん挙げられています。

ところで、著者であるJim Ottavianiさんは

Hawking,著 Jim Ottaviani & Leland Myrick & Aaron Polk,2019

も書かれています。
残念ながら翻訳書は出ていません。

また、

Einstein,著 Jim Ottaviani & Jerel Dye,2022/11/15

が出版予定のようです。
楽しみです。

マンガ はじめましてファインマン先生」では、
ファインマンさんがさまざまな教訓を語りかけてくれます。

他の連中のやってることなんか無視して
自分だけの仕事をやるべきなんだ。

DISREGARD(無視せよ)

マンガ はじめましてファインマン先生 (ブルーバックス)  p.188

こう言っていただけると、安心しますよね。

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