見出し画像

放置竹林整備についてかんがえる

かれこれ二十年以上京都でお付き合いさせていただいている行政OBが理事長を務めるNPOの事業のお手伝いをしています。
と言っても、家族の介護や看病であまりに忙しくなり、加えて流行り病、今、私は全く何もしていないのですが、、

直近では、と言いながらもすでに三年前の今頃、嵐山の竹林整備が進んでいるから見に来いと言われ行ってきたのが現場でお会いした最後です。

私より10歳年上、50歳で現役を、いろんなことがあって辞めてしまいました。
現役時代にはいつも夜な夜な祇園のクラブでお会いし、仕事の話は全くせずに、金はお前が払うとややこしくなるからと、いつも扶養家族のように甘えていました。

行政を引退してからは京都府下の海・川の浄化をバクテリアで行ったり、バイオマスエネルギーに携わったりと、一貫して環境、しかも京都のことを考えてまっしぐらに走っている人です。
これまで私のお付き合いさせて頂いた人間のなかで一番パワーにみなぎり、魅力あふれる先輩です。

三年前は、嵐山にある京都市の土地を含めての竹林整備でした。
今では誰もがメディアで目にするようになった竹林の間を人力車が走り抜ける風景、その整備も含めて行いました。
あの頃はまだ流行り病の前、八割以上がインバウンドでの観光者だったのに驚きました。

画像1

日本国内で私たちが目にするうっそうと茂る竹林は、本来の竹林の姿ではありません。
竹と竹の間は広げた唐傘(ビニール傘でも同じなんですが、、)を手にしてその間を駆け抜けることが出来るくらいの間隔が適当なんだそうです。

そうしておくことによって、竹は本来の姿で育ち、良質な筍を採ることも出来るのです。

目詰まりするほど密集した竹林は大雨で山と人の命を守るどころか、竹林はジュータンのように一団となってずり落ち、滑り流れるそうです。

ですから、竹林整備の一番の目的は景観、防災のための整備というより人命保全なのかも知れません。

昔の人たちはそれがわかっていたんですね。

しかしながら、悲しい事に、放置竹林問題などという言葉が違和感無く耳に入ってくるほど日本国中どこの竹林も荒れています。
竹林整備の現状は所有者の高齢化や切った竹の処分の問題などがあり、民間だけで解決しにくくなっています。
エネルギー化や二次製品の開発などを企業、大学と共同で研究し、NPOで手掛けてきましたが、NPOが主体では限界があります。
今回の嵐山の竹トンネルの周辺には京都市の竹林もあったため、整備に取り掛かることが出来ました。
嵐山がますます美しくなるばかりではなく、観光客のみなさんに放置竹林問題の本質にも目を向けてもらえればいいなと思います。 

また自由に海外渡航の出来る世になったならば、海外からいらっしゃる皆さんに本来の美しい姿の竹林を背景に記念撮影をしてもらい、日本の素敵な思い出として残してもらいたいです。

そして、放置竹林整備は景観、防災、人名保全ばかりでなく、里山整備と同じく循環する自然環境の整備につながります。

そよ風が吹き渡る緑の竹林を散策し、この地球に生きているのは人間だけでは無いと考えて欲しいです。

地道な努力を続けているNPO法人『京都発・竹・流域環境ネット』をこれからもお手伝いしていきます。

本来、ホームページも私がお手伝いしなければならないのですが、まったく手付かずで、吉田さん、ごめんなさい。

ちなみに理事長の吉田さんは、『マツコの知らない世界』で流しそうめんを流した嵐山の竹と共に登場してましたよ。
他にもわりとテレビに出てます。
私より一回りくらい大きな熊のような方です。

夜の会合も一年ほど無いのですが、時期が来ればまたいつものように集合の声がかかり、今度は梅田で竹談議が遅くまで繰り広げられる予定となっています。


オマケ

画像2

過去にも私の記事で登場してもらった猫らしい猫、常寂光寺の看板猫クロベイ、カメラ目線にならないことで有名な猫で、あの岩合さんも撮影に来ています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?