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おむすびのうた
おむすびを二つ持って出かけます
おむすびを二つ持って出かけます
一つは私のおなかに入り
一つはどこへ行くのでしょう
おむすびを二つ持って出かけます
おむすびを二つ持って出かけます
一つはコロコロコロコロとねずみの国に行きました
そこは祭りの真っ最中
みんな楽しく踊ります
おむすび真ん中、みんなはまわり
みんな楽しく踊ります
最近、食欲がなく、夜の仕事におにぎりを持っていきます。
子供の頃、母が作ってくれた丸いおにぎりです。
熱いお茶と一緒にいただきます。
二つ持っていくのですが、時には一つ持って帰ります。
ねずみにやろうとは思っていません。
家に帰ってシャワーを浴びて、それからそれを食べます。
冷蔵庫に保管し、梅干しや母の真似をしてたくさんの塩とともに握っているので今のところ傷むことはありません。
『おむすびころりん』の童話を時々思い出し、母がことある毎に握ってくれたおむすびを思い出します。
丸い大きなおむすび、中身はいろいろ、焼鮭と梅干の合わせが好きでした。
小さな手なのに大きなおむすびでした。
横で見ていると、味噌を出し、熱いおにぎりにそれを塗って食べさせてくれました。
母の思いでの味噌むすびです。
そんないろいろな思い出の詰まったおむすびを最近自分の手でむすんで出かけます。
おむすびを二つ持って出かけます
おむすびを二つ持って出かけます
いつかはあるかもネズミとの出会い
私のツヅラは小でいい
大きなツヅラはいりません
私は欲はありません
話の最後を知ってるよ
おむすびを二つ持って出かけます
おむすびを二つ持って出かけます
私は自分の握るこのおむすびと母が作ってくれたおむすびが同じものとは思えません。
同じおむすびはいつまでも握れないのでしょう。
でもそれでいいと思っています。
おふくろの味はいつまでも記憶の中にあるものだと思いますから。
早いものです、母が旅立ち一年となりました。