【おねショタ】女エージェント(笑)京夏ととある少年【前編】
「……こんにちわー」
盆も過ぎた夏の頃、遠路はるばる母方の田舎に帰ってきた女エージェント糸屋京夏《いとやけいか》を迎え撃ったのは幼い少年の声だった。
かつては親族の墓があった寺だか神社だかの横の、水琴窟でのことである。
「こ、こんちわ」
女エージェント……要は位置情報ゲームの廃プレイヤーなだけだが……は突然の声にびっくりして、いかにも不審者丸出しの吃りがちな声で挨拶を返す。そういえば不審者には初手挨拶せよと最近は学校で教わるらしいと彼女は思い出した。子供もいなければ彼