18年前から続く地獄を彷徨っていたら絶望に出会った〜十二国記という物語〜

十二国記シリーズをせっせと読んでいる。
今年1月から読み始め、とうとう最新刊「白銀の墟玄の月(1〜4)」に追いついた。
去年出たこの新刊は実に18年ぶりの発行だったとのことで、本の売れないこの時代にめちゃくちゃ売れた。
去年は本屋さんでポスターやポップや等身大パネルでこの物語の主人公である泰麒の顔をほんとうによく見た。


今、白銀の墟玄の月の2巻を読み終わったのだが、

1巻で地獄を彷徨っていたら、最後に絶望に出会った、みたいな辛さ。

18年続きを待って、この辛さを味わったファンのみなさんの心が心配になるような辛さ。

まだまだ上半期しか終わっていないが、
「地獄オブザイヤー受賞です。おめでとうございます」
と拍手喝采の中トロフィーを渡したくなる辛さ。


こんな地獄、よく思いつくなぁ。
しかもリアルタイムではこの続きの3巻4巻は1ヶ月に発行だったはず。
18年待たされた挙句こんな地獄の底を彷徨い、最後に食らった絶望感に打ちひしがれつつこの続きを1ヶ月待てだなんて、作者の小野不由美氏は鬼畜の所業だと思った。

私は明日、3巻を読む。地獄と絶望のその後がとても楽しみだ。
何故なら物語は困難があってこそ。
つまり、地獄こそが物語の醍醐味なのだ。

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