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AIって何?

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2023年9月の記事一覧

人が分るのと電脳が分るは違う

人が分るのと電脳が分るは違う

「AIって何?」連載五節で神経電網(ニューラル・ネットワーク)が「文字を記憶する」に結び付くことを示した。思い出してもらいたい、人にとって意味のある「2」や「5」も電脳の神経電網では、記憶域の特定の番地が「1」か「0」に過ぎなかった。

入力は人がするので「2」や「5」と判断できる必要がある。従って縦と横の二次元構造にする必要があった。しかし、解答(出力や正解)は、これを考慮する必要は無い。電脳内

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人が勝手に解釈しているだけ

人が勝手に解釈しているだけ

「AIって何?」連載第三、四節で神経電網(ニューラル・ネットワーク)の中を数値が、どのように動くかを説明してきた。今回は、第ニ節「?」の右側に示した項目の神経電網が出来る事に、どうやって結び付けるかを説明しよう。

例として、0〜9までの文字としての数字を記憶する神経電網を取り上げる。分かり易くするために少し変更して説明するが、本丸の「?」の説明には何の問題もない。

余談だが最近、これを最初に私

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チマチマ修正は微分に通ず

チマチマ修正は微分に通ず

前回では、神経電網(ニューラル・ネットワーク)がどうやって答えを出すか示した。答えを間違えた場合は、正しくなるよう修正する。これを学習と言う。カタカナ英語ではディープラーニング、技術的にはバックワード・プロパゲーション(BP)、前回の答えを出すのはフォアワード・プロパゲーション(FP)と書く人が多い。片仮名意味不明。日本語にすると、繰り返し学習または深層学習、前進(処理)、後進(処理)または逆伝播

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1と1で1を期待する

1と1で1を期待する

AIの基礎技術である神経電網(ニューラル・ネットワーク)を理解するのに、最小ネットワークによるAND回路「1と1は1」の学習を取り上げる。

これを理解するのに神経電網の数学の事は知る必要ないが、数値がどの様に動くかは知る必要がある。難しい事は無く小学生程度の足し算や掛け算で分る話だ。前回の疑問符「?」の部分の左側で説明しよう。

まず、電脳の無形具として、電脳命令集を作る場合は、0〜1までの様々

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文章生成AIとはスマイル・ワッペンなり

文章生成AIとはスマイル・ワッペンなり

「AIの回答を鵜呑みにするな」でも触れたが、生成AIが作り出す言葉は、人が作り出すように出力している訳ではない。膨大な知識情報粒基(情報粒子収納基)と会話の例文集から、最適解(文章)を抽出しているに過ぎない。そこには心も愛もない。

AIとの会話を人と話している様に感じるのは、人の能力、即ち「人は人以外に人を感じる事ができる」のせいである。人はアニメや人形劇を見ると、人でない物に人を感じ感動して感

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