残骸
原型も無くなってしまい、その場で攪拌される精神を、眺める事しか出来ずに、散りばめられた理由や、現れたメタファーや、複雑な大義や、腐敗するだけの世界、退屈な対価や、やさぐれた感情や、正しいからと、信じ込むような、簡単な連中により、支配された社会などが、大嫌いなままであるから、嫌いなものは、簡単に受け入れる事はしないで、単純だからこそ、慎重になるべきであるし、体制に媚びへつらってまで、長生きなんてしたくもないし、選択は、自らでしているようで、選択させられているだけに満たないのであると、未来がぼんやりとして、のらりくらりと翻して、批判したいだけの奴らに、耳を傾けたりしないで、芝居じみた君が促す善悪なんてものは、どちらかに偏り過ぎたものを、確かなもののように崇める事でしか、自らの確かさを認識出来ないような奴らに加担してまで、自らの正しさを、示したいだなんて、なんで薄っぺらいものなのかと、簡単に支配され、簡単に操作され、あたかも、自分が正しいもののように、語り出す辺りで、あらゆる値は、曖昧な理想や、自由なんかを売りにして、君たちの思考を奪うために、嘯かれたものを、信用したり、信仰したりして、管理される事により、増して行く安心感や、監視されるほどに、増して行く諦観や、体裁を保つために、ためらわずに騙し合いを続け、たちまちに現れる曖昧さを愛せずに、ただ、厭うだけに至り、感傷に浸るだけの君たちに、語りかける言葉の軽さに耐えかねず、度重なる苦しみを横柄に、往復するだけの、体制的な異物感や、酩酊を繰り返し、何も見つけられずに、与えられたもので満足し、慢性的な麻痺した精神は、鈍感になり、逡巡してばかりいる。