綴じる
すべてを翻すためだけに、延命を繰り返して来た、この命、答えもなく、ただ、促されるものに反し、つたない命令を破り、曖昧な約束を無視して、端的な愛や、アイロニーが加速して、詭弁ばかりの忌々しい現実がショートして、火花散る脳内や、豊かさの象徴たる、君という愛おしい女神や、今に備わる、まばらな孤独や、厳かな真理や、森羅万象に朽ちるだけの、私という物質や、分離していくだけの、化合物や、こじれていくだけの、行き先や、宛先すら分からないから、ただ、闇雲に進む、君の歌声や、恒常的なものや、高尚な鉱物や、言葉を噛み砕き、ただ、我慢し続ける先々で、不安感を抱えては、寂れていく景色や、錆びつく形式や、海の藻屑と化した価値観や、貧相な闇と対峙する、悩ましい君のリビドーや、支配されるだけの、ゾンビどもが彷徨く地下鉄での、正気や狂気を謳う普遍性という悪魔や、角膜を傷つけるほどの、憎しみから跳躍して、躍動し続けるシステマチックな忘我や、そそくさと逃げ去るネズミや、ふやけたベランダで、育てていた愛に似た物や、模倣するほどに、擦り寄る動機に同化していく、不安定な自己や、浄化し切れない思い出の中、妨げられるばかりの、健気な主観や、主体性すら損なわれ、相似していくだけの瞬間や、そこかしこで循環していく物事や、物憂げな君の傷痕を撫でる指先や、行方不明の感情や、常用されるだけの罪や、史実や、事実を食い破り、満たされない今を加速させては、怠惰なままに、時代を弄り、公約や関与や、乖離やら、裁きなどなどを詰りながら、愉快さを求め、快適を破棄し、かさばるだけの日常から抜け出し、徒らに消費されていくだけの、今から超越していく。