呼応
宇宙を走る大仏とぶつかるシリウスや、監禁されて行くための過去を、絶えずシステマチックな思い出を打ち倒すべく、正義とは、違うベクトルで、空白を埋め尽くす猜疑心や、優劣や、たちまちの本音と建前、義理人情も廃れちまった、と嘆く琥珀色した蝶々、バネの入っている足、浄化されて行く顛末や、あらゆる末尾に備わる荘厳な価値のようなものを、絶えず模倣し続け、システマチックな汚穢に歪む、リズミカルな自覚や、空洞化しているシステムの抜け穴を走り抜けるネズミや、不機嫌そうな君の背中に寄り添う刹那、たむろする理念を取り除いて、理不尽な面影を引き裂いて、たどたどしい思いを退けて、退屈な君の規制や、絶えず襲いかかる制限により、加勢なんかする輩を去勢し、宦官として従え、怠惰な権利を主張するだけの、惰性な結末に、くたびれたカーテンがゆらぐ、生活感もない部屋、改善されない日々の行方や、退廃的な呪詛を続けては、機械的な祝福や、中途覚醒を繰り返しては、数々の独善的な手法を打ち倒し、盗用されたり、統合されたりする間に、刷新される未来の断片を、必死に集めては、毎日をゆらぐ亡霊として生き、ある日は、誰かの空腹を満たすために、シチューを作り、倫理観なんかに騙されず、悲しみにより、謳われる余罪を追求したりしないで、疲憊した昨日や、腐敗した現実や、ゲノムを操作され、老いすらも無くなり、ネットワークや、データ間を蠢く私は、蓄積する思いの過負荷により、ショートしてしまった頭が、治るまでには、時間はかかるかもしれないが、今に過去の失敗も、笑い飛ばせるようになるから、心配なんて、何ひとつないさ、と諭すように、あやすように語りかける優しい太陽の微笑みですら痛いから、無理なんてしないで、さっさと逃げ出して、何度でも挑戦して、倒れたら、また休んで、また、今を笑い飛ばしてやればいいさ。