膨らむ
不安なんて食べてしまえるほどの大きな口を用いて、全部残らず吸い込んで、混濁するまで吸い込む欲張りなやつ、被害者面ばかりしている日常の化学兵器たちや、立証されるものや、補完されるものに、真実やノスタルジーすらも排除された矢先、シグナルが光るのが見えて、見え透いた嘘なんかを突き破って君に会いにいくし、行き当たりばったりで、互い違いになったり、出会ったり別れたりするが、スルスルとすり抜ける魔法や、ちょっとつき過ぎた嘘なんかに効果的なサプリメントを配る薬剤会社の餌食になるためのモルモットとして、悲劇的な原子炉の中で涅槃を探すゾウの足、バランスなんてものはなく、すべての重さは空であり、無であるのだ、と、満ち足りていく精神に借金はまだ無いから、まだまだ生きていけるのであるし、現世での罪は、今支払うし、未来に借金は残さないし、ここでの心残りがないように使い果たすし、果たすべきものばかりであるし、あらゆる意味を突き抜けたあたりに正義なんていらないし、みんな自由にやってるし、自由なんていたずらな言葉に騙されずに、表現を続けるんだし、重ね重ねありがとうとか、むしばむ言葉にムシムシしている夏の夜の夢か何かは知らないが、主体性がないから、保管されるものばかりを保とうとするから、みんなバラバラになるのである。
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