構想
どこかでは、憎しみすら愛に変わるし、行政に支配された幸福により、ゆがんだ思想を蓄えたモラリストたちが、謳う普遍性により、瞬く間に、偏りを示す先々での対立が激化し、感傷的な刹那に接続される余韻や、空白を埋めるための闘争や、涅槃で眠る退屈な理念やらが、今に衰亡するだけの、国家という幻想に囚われているのだ、と、古臭いアナーキズムが、胡散臭いものを掲げては、シュプレヒコールをあげる先々では、値がどうしたとか、対価がなんだとか、失った権力を奪取し、自分たちが支配した途端、また、権力を奪うための闘争が激化し、ただただ、何かを守るよりも、徹底した破壊により、純粋な理由は損なわれ、憎しみだけが、この短絡的な世界を硬化させ、短絡的な動機により、加算される憎悪が、さらなる憎しみを生み出し、今に季節を踏み台にして、意思を圧縮して飲み込んだ先では、退廃的な理性や、緩慢なリズムや、理想郷を謳う、ニセモノの科学や宗教が、跳梁跋扈し、しいたげられた人が従えた憎しみが、さらなる破壊を生み出すころ、すべては、怠惰な専横に振り回され、些細なことで、争いは激化し、無秩序な中での、同じ穴のムジナや、無自覚なままに、あがめる神の仕組み、根治し切れない痛み、凄艶な結末に訪れる猜疑心、偽装された罪を運び出す運び屋や、複製された現時点を、次々に方舟に乗せ、空へと旅立つころ、国籍なんてものはなくなり、すべては、ひとつであり、この私が居る限りは、永遠平和は、私のものであるし、あらゆる理解を超越した途端、無は、永遠から解放され、永遠は、無から解き放たれ、ただ、時間の矢に支配されずに、空間や次元を破棄し、ただただ、昇華し続ける先には、上下左右すらなく、あるものもなく、ないものもないものだ、と、せめぎ合う脳内が生み出した、幻想に満たないのであるからして、何事にも支配されずに、自らに、従順であり続ける。