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踊り出す思い出、飛び立つ海鳥たち、あらがうほどに現れる動機、怠惰な旋律をよじ登り、君のところまで辿り着き、永遠にまどろみ、銀河に疎開し、因果を無視して、貪り食う予感や、余白に現れる雨、同一性を保管するための宝箱、屠る現時点から展開していくものが、不自然さを超越し、前衛的な面影を保護するための藝術や、疎外感に苦しむ君、排気ガスに埋もれた心情、情景に襲いかかるカタストロフ、偶像や天気を操る神や、屈折した意識が歌う呪詛、傀儡である人類のまやかし、耽溺を繰り返す時代的な優劣、紀元前から裂けた大地から生まれた荘厳な惑星、蓋然性を食べ尽くすブラックホール、バラードの上を走り去る貨物列車、井蛙な結末に辿り着いた感受性、フレキシブルな空間で踊るギンヤンマ、現時点から、はみ出る面影の端数、蓄積する苦悩を解き放って、犠牲的な君たちの正義には、嫌気がさすし、君たちが求める倫理観も、絶えず敵愾心を生み出すだけであるし、堕落した君たちの、中身がない定めや、最たる意味も見出せずに、今に意味を失い、蔑ろにした瞬間から、解き放たれるものも、途端に弾けてしまい、何事もなく、何もかもが消え去り、抒情的なものが、絶えず巻き込む思い出の派生、色褪せるだけの瞬間を唾棄し、波状のように迫る意味に押し出されては、たった一人で立ち向かい、立場なんかを利用し、君を裁いたり、欺いたり、すり替えられるものや、高尚さも無く、ただ、現れる度に、折り畳まれては、徒に消費されていくだけの主観に化粧を施し、真新しいものを構築し、度重なる憎しみを昇華させ、陰鬱な世界に背いて、聡明な今に絶え間なく迫るものが、絶えず今を切り開いて、そこで蠢くエモーションや、焦熱していく大地、代償を求めてばかりいる週末、独善的なカフェで世界の終焉を待つカップル、陸亀の上で形成される、終焉後の世界で、また同じように、同じ事を繰り返しては、また、同じように、世界も終わりを迎える、と、促すニセモノの予言者には耳を貸さず、自らが見出し、生み出したものだけを、愛する。

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