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叫べ

散文に巻き込まれて行く命、荊棘の手綱を離さないように、握りしめて、滴り落ちる血を数えては、絶望に打ち勝つために、自らを、絶えず励まし続け、拙い意思が餌の超巨大な鯉の餌にならないために、必死に泳ぎ続け、汚い価値を押し付けるまやかしの奴らは、依然として、喧しいままであるし、疾しい自らを癒すための、端的な言葉を吐き出すAIの彼や彼女たちの巣窟で、偶像崇拝を繰り返す人間の終わりを見たと、最後は、絶滅に至るための病に、自ら冒されて行くのを、傍観している自分という離人症的な苦しみや、乖離性の果てに、自らを繋ぐ糸を、鉈で切り落とす本当の自分すらも、切り落として、誰が、誰かすらも分からなくなるまでに、混ぜ込まれた意味の果てや、激しい波形、幻想的な涙を加工した故郷の土産、磔にされた猿や、コウモリのラード、耽溺を歌うディーバ、段落に腰掛ける文章上に住まう老婆、アリスと旅に出た哲学者、がんじがらめの青春、成否の袂で、プリミティブな恋に落ちるまでの距離、窓枠を外して、世界との隔たりを無くせば、誰かを愛せるようになるのか?と、悩む君の吐瀉物みたいな誤り、互換性や、生後数ヶ月の美しさ、苛むほどに、食い込む悔悟、堆積する理由の流動性や、夏祭りの屋台で、資本主義的な衆愚政治の汚穢を掬った思い出、分散し切れない苦悩の数ほど、戦争は生まれ、扇動すればするほどに、人間の本能とは、分かりやすく互いを引き裂いては、引き合いに出される打算的な君たちの大衆演劇には、参加したくもないから、たった一人でも、やり直す事もなく、言葉もどこか、無謬性なんかに絡まる髪の毛のようだね、と、語りかけるトナカイの群れ、無形物に平伏すアルカホリックな家庭で、締結した文明的な何か、ナショナリズムに騙されるだけの、傀儡になんてなりたくも無いし、反する事にすら反したいし、なんであろうが、私は、私だけであるから、私は、私を、しっかりと抱きしめる。

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