
行き先
分裂してゆく意識の波形、経過するほどに、逸脱してゆく私たちの朧気な日々、健気なほどに、ひび割れてしまう情景、契約上の言葉を信じては、騙されてしまうだけの毎日、束縛されるだけの日常から乖離し、理不尽な思いを抱え込んでは、混濁する意識の彼方、この旅路に窮屈になるだけの、退屈な論理を超越し、厭世観なんかを突き抜け、漠然とした今から一心不乱に逃げて、手懐けられる前に、簡単に飛び越えるための、跳躍力をたずさえ、演繹し続ける先々で、退屈な理想や、ふやけた深層心理や、いびつな規律の中で、信仰するものなどなく、ただただ孤立し、衆愚政治の果てが、わかりにくい独裁を生み出し、知らぬ合間に締め付けられ、ニセモノの使命感に支配され、悲観的になるだけの観点や、加算される思いの派生、システマチックな宦官どもや、権力に縋る老人たち、立場を理解せずに、そのまましがみついていても、自分の重みに耐えきれずに、落ちてしまうだけなのに、ないがしろにした瞬間に主体性すらなく、つたない日常に乖離してゆく動機が腐乱し、くたびれた意味を破棄し、つがいであった君も、いつのまにか居なくなって、たった一人で戦い続け、自己研鑽し続け、迎合され続けて来たものから解き放たれ、そこで締め付けられているだけでは、確かさすら足枷に変わり、理解しているようで、理解させられ続けているだけの、類似品や模造品だらけの世界を打ち砕き、自らを作り上げ、自らを完成させるためだけに、生きながらえて来た訳であるし、ここで奔走したり、貧相なままでも、誰よりも豊かであるし、現れるものの本質なんてものは、作り出した奴が自らのために作り出した嘘であるし、嘘も方便だとかと、加算され、攪拌され、拡散されたりして、しばらくの間に生まれる定期的な苦しみから解放するために、この崩壊した世界を、何度でも作り直すのである。