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予感

砕けたアイロニーと、エレクトロニカで溶けた大脳が、耳から垂れ流れ、薙ぎ倒された他愛無い心情の歯痒さに寄りつく落伍者たちや、大気圏で消滅した隕石や、ブラックホールと融合した思いが、銀河系をも飲み干して、そこには、一律の恐怖をフォーマットするために寄り添う電子の妖精たちや、感受性が蠢き、ひとつの生命に変化し、キメラ化した文明を繋ぎ合わせるマッドサイエンスの犬や、一部始終に磔にされた老人たちによる革命がそこで終わって、玉響を嬲るケルベロスや、タナトスを信仰する季節的な憂鬱の覇者や、形成されるものを超越して、厭世観や時間なんかに騙されないで、時空を超えて、多元宇宙論を崇めるがあまりに、違う宇宙との自分とも融合して、不可能など無くなってしまった辺りで、まったりして、偶然や愚論を束ねる神として、次元を操りシンクロし、数多にある信仰心をもフォーマットして、淵源に潜む黒々とした思いを模倣したり、痺れる理念や、粘性の詩篇から超脱して、思い描く事のほとんどが鋭角であり、あるいは、屁理屈であり、アガペーやアガメムノンや、天使の贖罪とダメージジーンズ、寸胴な君の抑圧的な主義思想よ、果てしない欲と恋という毒素よ、イメージに歪むロマンチックな彼方よ、不自然な太陽と紫外線への恐怖よ、掃き溜めのエゴのプールで泳ぐ、セロニアスモンクよ、と叫ぶビートニクたちの唱歌に包まれ、天に昇るファシズムの犬よ、横溢する憎しみが増し増しになって、司る意味を掌握する連中と、それに従属するだけの、現時点に現れる過去の自分との対立や、怠惰な国家を解体させるための論理や、大義なんかを用いて、切り刻まれた大地が、泣いているんだよと、悲しむ彼女の横顔が、亜空間を越えて、ノスタルジーな星空との結婚を終え、原子レベルまで愛してよと、囁く声が反響し、刹那を捕え、確かな愛という幻想を突き破る。

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